3111/3881
悪役令嬢、微妙な強化を
血湯と苦霞のトップ。
つまり、エステルとシリウス。
2人は、
「クラウンの動きはどうかしら?」
「さっさとイトー王国まで渡したいところなんだがな」
「ええ。早くクラウンの傘下に入りたいところだわ」
エリーの予想通り、早くクラウンに入りたがっていた。
その願いに従いイトー王国を渡そうとすることは悪いことではないのだが、
「そういえば、最近涙角の反発が大きくなってないか?」
「……そう言われると、そんな気がするわね」
「支援してた貴族達の大きいところは潰したから、金はないはずなんだが」
「何かしらね。鍛冶場のなんとかとか言うやつかしら?」
2人とも、最近の涙角に違和感を感じていた。
微妙に強くなったような気がしている。
「まあ、脅威ではない程度だから良いのだが」




