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悪役令嬢、時間を稼ごう
一時的に薬局の影響力を上げ。
貴族にまで押し上げる。
それが、エリーの計画だ。
「が、これだけではタリナイ」
「そうなのですか?」
「うむ。そうなのだ。……だからこそ、次の手を打つ」
クラウンとしてイトー王国はまだ取りたくない。
が、ここで何もしないと作戦を立てたエステルやシリウスの不満がたまりかねない。
「と言うことで時間を稼ぐ」
「時間を、ですか。どのように?」
「うむ。まずは今まで止めていたが、制限付きで涙角に薬を卸せ」
「っ!?……かしこまりました」
部下は驚愕。
だが、すぐに表情を整えて仕事に移る。
「この際だ。涙角を使い潰すぞ」




