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悪役令嬢、イトー王国が手に入る?

エステルとシリウス。

この2人は、クラウンの部下となる事を希望している。


ほとんど部下なのだが、まだ完全に配下に付いていない状態であり、


「2人を部下にする条件は、イトー王国をこちらに渡すことだったか?」


「……そうですね」


「これは……そういうことか?」


今、2つの組織は涙角の方へ進んでいる。

そうして強いものたちを前線へ出しているため、クラウンが進めばあっという間に支配地域を奪える。


というか、そうしやすいように動いているようにしか見えない。


「なるほどな。こう動くことで早々に条件を達成しようという訳か」


「考えましたね」


「うむ」


2人にはほとんどデメリットなどはない策だろう。

部下から疑われるなどはあるだろうが、


「強いものは戦わせているし、2人を殺せるほどの存在はいない、か」」

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