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悪役令嬢、リブコールを隠して
帝国の対応。
それはシンプルなものだった。
「リブコールを隠す?」
「はい。そうすることで、市民の矛先が自然と涙角へ向くようにしたようです」
「ふむ?」
「市民は結果に飢えてますから、分かっているものに飛びつくと言うことです」
リブコールを隠す。
そうすれば、市民達は涙角しか知らないことになる。
単純でありながら、市民達の矛先を涙角に向けられる悪くない作戦だ。
「まあ、涙角が倒れるのは構わん」
「そうなのですか?」
「うむ。リブコールは裏に属しているとは言え所詮は国の駒。たいおうが基本的に遅い」
予算の申請やらなんやら。
そういうものがあって、圧倒的に他の組織よりリブコールは遅いのだ。
「涙角にリブコールが取って代わるというのなら、歓迎できる話だ」




