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悪役令嬢、口説かれる
誤解は広がっていく。
ロメルから弟たちへ。
そして、友人達へ。
「やぁ。エリー。今日も綺麗だね」
「あら。ありがとうございますわ」
「その豪華な服でも追いつけないほど魅力的だよ」
ーーな、なんで口説かれてるのかしら?
誤解は解けたと思っているエリーは、困惑する。
「今日も一段と綺麗だね」
「そ、そうですの?」
「まるで宝石のようだ」
「あ、ありがとうございますわ」
ひたすら口説き文句を言われるエリー。
その口元には苦笑いが浮かんでいた。
「い、いったい何なんですの?」




