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悪役令嬢、おとうしゃま婚約者が欲しいでしゅ
クラウディアは行動を起こした。
父親に抱きつき、
「おとうしゃま!婚約者が欲しいでしゅ!!」
「……え?」
「できれば年上が良いでしゅ!!」
「…………え??」
突然の申し出に父親も困惑。
ただ、すぐに表情を皮肉めいたものに変え、
「優秀と言われる姉よりもディアノ婚約の方が先か……」
「えっ!?そこで私に矛先が向きますの!?」
「責めるわけでは無いが……行き遅れの面倒は見切れんぞ」
「な、なんか、私が一生結婚できないみたいに言うの辞めて欲しいですわ!」
エリーが父親からどう見られているか。
それが少し分かった瞬間であった。
「それを言えばお兄様だって婚約者はできていないというのに……」




