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悪役令嬢、売り上げは上々
「……上々といったところね」
クレアは報告書を読みながら呟く。
そこには、
「何読んでるの?」
「魔法陣の売り上げよ」
「あぁ~。……凄い儲かってそうだね?」
声をかけてきたアンナリムが、どこか期待したような目を。
クレアはそれに笑いながら、
「利益は出てるわよ」
「利益は出てるって……まるであんまり大きくは稼げてないみたいな言い方だね」
「そういうわけではないけど……でも実際、初期に売り出したものの売り上げはかなり低くなっているわ」
「あぁ~。あの辺は盗作とかも多かったからね」
需要がもうかなり少なくなっている。
そのため、その辺りの売り上げと利益は少ない。
「代わりに、最近の盗作防止の魔法陣は良い売れ行きよ」




