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悪役令嬢、これなら見えない
紙から青白い光。
その光はぼんやりとだが、
「これは、魔法陣、か?」
「そうよ」
「だが……ぼんやりとしてるな」
「そうね。ぼんやりとさせてるのよ」
薄らと魔法陣のようなものが見える。
見れば魔法陣であることは分かるが、詳しいところはあまりハッキリと見えない。
そんな具合だ。
「これなら魔法陣であるのを示せると同時に、マネもできなくさせられる」
「ほぉ~。……考えたな」
「でしょ?」
ガガーラナもこれ履こうかがあると感じた様子。
クレアはその顔を見て笑みを深め、
「じゃあ、話に付き合ってもらったお礼に使わせてあげるわ」




