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悪役令嬢、魔法陣がない!
クレアの新しい研究。
その影響は市民たちだけでなく、より身近なところにも現われた。
「授業で魔法陣を使う!?」
「いや、でも、今までそんなことは!」
「魔法陣なんてほとんどありませんよ!」
「過去のものが残っていてもせいぜいこれくらいしか……」
学校でも魔法陣を取り入れたい。
しかし、肝心の魔法陣がない。
「中古品の買い取りを行ないますか?」
「いや。それはそれで問題があるだろう」
「というか、誰も手放しませんよ」
「この時期に安く売るなんてあり得ませんね」
魔法陣が欲しい。
でも買えない。
勿論これは学園だけでなく、多くの市民もそうだった。




