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悪役令嬢、説得を拒否する
「………ということなんだけど、僕を支援してくれないかな?」
イルデは微笑みながら頼んでくる。
エリーも同じように微笑んだ。
ーーイルデ。成長したわね。
そう思い、エリーは、
「ふむ。今回は見送らせて頂きますわ」
拒否した。
イルデだけでなく、王族たちも唖然としている。
「え?なんで!?」
「凄い、良い感じな雰囲気だったのに」
「今の説得、凄く心動かされたんだけど!?」
王族たちが驚きのこもった声で抗議のような質問してくる。
エリーはそれに、ただ微笑んで返す。
「………はぁ。そうかぁ~。コレじゃダメなんだな」
何も言わないエリーから、理由は引き出せないと考えたイルデは肩を落とす。
イルデが納得してしまえば周りが抗議することも難しくなってしまい、王族たちは納得いかないような表情で2人を見ていた。




