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悪役令嬢、支援するか悩む
誤字報告ありがとうございます。
「うぅぅん」
第1王子のロメルは腕を組んで難しい表情をしていた。
何か悩み事があるのかと思いながら、エリーはそれをじっと見つめている。
「なあ。エリーは、どうするんだ?」
視線に気づいたロメルは、エリーに尋ねてきた。
エリーは首をかしげる。
「何に対して、どうするか尋ねてらっしゃいますの?」
エリーは逆に質問する。
質問の意図を測り損ねたのだ。
「ああ。すまん。説明が足りなかったな。エリーは、イルデを教皇に推薦するのか?」
エリーは質問を受けて固まった。
話題をそらそうと思ったが、他のモノたちからの視線に気づいて、それができないことを悟る。
「……決めかねてますわ。正直、わたくしとしては関わりたくないところなのです」
エリーは真剣な話に持ち込むことにした。
真剣に、私関わりたくないでぇす。と、するつもりなのだ。
「まあ、俺たちとしても関わりたくはないが、関わらないわけにもいかないだろ?」
ー-ぐふっ!?
避けようと思っていたが、避けることは叶わなかった。




