悪役令嬢、教会をこれから
誤字報告サンキューです。
「薬局も、凄腕の護衛を雇っているという事なんでしょうね」
エリーはこう言って、イルデを納得させることにした。
イルデは、納得しかねるような様子だったが、否定する根拠もなく、うなずくことしかできなかった。
「まあ、教会の事はこれから知っていく必要があるとして、問題は教会のこれからですわ」
エリーたちの考えた、元の作戦はこうである。
まず、イルデと薬局に手を組ませ、薬局に民衆の支持を集めてもらう。
当然、教会は反発。
それでも民衆の支持は教会から離れていき、教会の規模は縮小されていく。
そんな中、イルデは表向きに薬局と手を結び、教会や医療技術に大きな革新を起こせば、その功績によって次期教皇は間違いないものとなる。
と、言うのが理想である。
現在は、薬局が民衆の心をつかみ始めている段階。
教会は必死になって薬局をつぶそうとすると考えられる。
「もしも、薬局に聖戦を仕掛けるとか言われたら、大変面倒なことになりますわ」
聖戦というのは、教会が悪を伐つために行う戦争。
いくら薬局にはクラウンのメンバーが大勢いて、暗殺者くらい殺せるといえど、さすがに教会全部と比べてしまえば、数が違いすぎる。
「聖戦は、避けなきゃいけないよなぁ」




