285/3881
悪役令嬢、こじれた関係を解消したい
「とは言っても、信用できないですわよね?」
「え?あ、いや、その」
エリーの問いかけに、エイダーはしどろもどろになる。
その様子が、友達は信用したいけど、どうしても本心から信用することはできない。
と、いった様子がくみ取れた。
そこで、エリーは提案を行う。
「でしたら。今度イルデとお話してみませんか?」
「お話?イルデと?」
「そう。話してみれば、イルデがそこまで悪い人でないことは分かると思いますわ」
エリーが言うと、エイダーは数度頷いて、笑顔になった。
そして、満面の笑みで、
「じゃあ、今度のお茶会にイルデを招待するように提案してみる!」
「ええ。頑張って下さい」
エリーはそれだけ言ってまた視線を海に戻した。
エイダーも釣られるように目を海に向ける。
「……あっ!見えてきた!」




