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悪役令嬢、目線が合わない
誤字報告ありがとうございます。
「ねぇ。ロメル。エイダー。本当に美味しいと思ってますの?表情が硬いですわよ」
エリーは困ったような目線を2人に向ける。
だが、当の2人は気にした様子もなく。
「美味しいと思うぞ」
「うん」
と、目線をあげずに言った。
実は最近、2人が目線を合わせてくれないのだ。
ーー反抗期なのかしらぁ?
と、エリーは思っている。
「むぅ~。2人とも最近冷たいですわ。私、悲しいです」
エリーはそう言って、ぷくっと頬を膨らませる。
すると、ロメルとエイダーは慌てたように言う。
「そ、そんなことはない!」
「僕は冷たくないよ!」
ーーうぅん。この感じからすると、嫌われたわけではなさそうなんだけど。
エリーはロメルたちの様子に首をかしげた。




