悪役令嬢、教会の報告を受ける
おはようございます。(現在21時です)
エリーがイルデと話した日の夜、エリーはクラウンのアジトの1つに来ていた。
その目の前にいるのは、獣の耳をした少女、サードである。
「クラウン様に指示されたとおり、教会を少し探ってみました。そちらで見つかったのが、こちらの資料です」
サードが資料を渡してくる。
エリーはそれに、ざっと目を通した。
適当に読んでいたが、途中に気になるところがあり、もう1度読み直す。
エリーの顔がだんだんと驚愕の色に染まってきた。
「え?イルデは、洗脳されてる?」
資料に書いてある子供、イルデに対する数種類の洗脳と、それに対する結果。
エリーはそれに1つ1つ、じっくり目を通していく。
「なぜ、あんな子供が教会の壊滅を望むのかと思ったら、仕組まれたことだったのか」
「はい。そして、その洗脳を行っているのはおそらく、」
そこまでサードは言って、軽く頷く。
ーーえ?何?そこで、あなたも分かりますよね。みたいな感じは困るんだけど!分からないわよ!
「……なるほどな。対応できるか?」
「はっ!もちろんです!!」
少し黙っていてもサードからは答えが出てこなかったので、エリーは丸投げすることしかできなかった。
ーーま、まあ、全てを私が知らなければならない必要は無いのよね。社長が全部知らないといけないとか言って、上司への報告が絶対になったら、社内のプロジェクトの進行は確実に遅くなるわ。




