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悪役令嬢、やり合う

誤字報告ありがたみ。

「教会を潰す。なんとも物騒なお話ですわねぇ」


護衛たちが退出し、2人だけの部屋で、エリーは呟く。

ただ、そのあいだも、一切相手から目を離さない。


「物騒?そうかな?教会という存在の方が物騒な気がするけど」


イルデは負けじとエリーを見つめながら、なんてことの無いように肩をすくめる。

だが、その肩は少し震えている。


 ーー優秀ではあるけど、まだ子供ね。この程度では、私がいたとしても教会を潰すのは難しそう。

エリーは紅茶をすすりながら、そう判断する。


「そうですの?でも、教会は人々の心の支え。それを失ってしまっては、民たちが混乱してしまいますわ。その辺りのことは、どうお考えなのですかしら?」


「っ!そ、それは……」


イルデは視線を落とす。

流石にそこまでは考えられてなかったようだ。


 ーーやはりゲーム内より思考力は低いわね。というか、ゲーム内ではかなり考えられていた計画を話してたのかしら?


エリーはイルデを評価していく。

まだ、エリーにとってイルデは大して脅威には感じられなかった。

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