悪役令嬢、昼食を食べる
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エリーたちは美術館を出て、予定通り昼食を食べに行くことに。
馬車で少し移動すると、そこには豪華な装飾の施された店が。
「ここは、元王宮料理長のやっているお店なんですわ!」
明るい声で、第2王女のリファータが昼食を食べに入った店の説明をする。
エリーは、興味深そうにその話を聞いていた。
ーー元、ということは、かなりご高齢のはず。亡くなったときに従業員が引き抜けるよう、今のうちに繋がりを作っておくべきかしら?
その話を聞きながら、エリーは黒いことを考えるのであった。
「こちら、コースメニューの前菜、マンドレイクと角粉のフレークのサラダです」
エリーたちの前に、料理が並べられていく。
エリーたちは、雑談をしながらその料理を口にした。
「マンドラゴラは、相変わらず独特な味がしますわね」
「そうだね。見た目は他の野菜と似てるんだけど、味が」
そう言って薄く笑う第2王子のアロークスの頬に、エリーは手を伸ばす。
そして、そこを撫でるようにして、
「ふふっ。ついてましたわよ」
指についたフレークをみせる。
エリーは、それを、
「はむっ」
「えっ!エリー」
エリーが指のモノを口に入れると、アロークスの顔が赤くなる。
他の王族たちは、その様子を微笑ましそうに眺めていた。




