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悪役令嬢、新聞が売れる

「おい!これ、おもしろいぞ!」


「えぇ!知らんかった。王都って、こうなってたんだぁ!」


村の各地から驚きの声が上がる。

その理由は勿論、


「新聞って面白いなぁ」


「来週も売る予定らしいし、また買おう」


新聞である。

予想外に、新聞が売れたのだ。


エリーは黒字を出すのに数ヶ月はかかるだろうと思っていたが、このペースだと今までの投資してきた分を含めても黒字になりそうな勢いである。

売れている要因は、なんと言っても、王都への憧れだ。


やはり田舎というのは都会に憧れを持つものが多いわけで、都会の情報の需要は非常に高いのだ。

だからこそ、国の首都である、王都の情報が書かれた新聞は、飛ぶように売れた。


「これなら、印刷技術開発にかけたお金も回収できそうね」


エリーは手元の、今までかけてきた資金に関する表を見て呟く。

印刷機の開発にかなり時間を使ったが、船と比べれば少ないものだった。


 ーー印刷業界を抑えれば、プロパガンダも……

などと、かなり黒いことをエリーは考えていたとか、いなかったりはしなかったりとか。(要するに考えてる

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