悪役令嬢、妖精と呼ばれる
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いえぇい!
エリーが夜の活動を行った次の日。
漁村では、とある妖精の話で話題は持ちきりだった。
「おい!聞いたか。あの殺人鬼、オーシャルの死体が見つかったらしいぞ」
「オーシャルだけじゃないだろ。レンクスも、カンバーナも死体で見つかったって」
妖精じゃなくて、犯罪者の話ばかりじゃないかって?
いやいや、妖精が出てくるのはここからだ。
「やっぱり、妖精が全部やったのかな?」
「ああ。盗賊狩りの妖精な」
「妖精の噂は本当なのか?魔法よりも素速く動いて、相手に気づかれずに殺すって」
そう。
噂では、妖精が犯罪者たちを殺したことになっているのだ。
つまり、言い換えれば、エリーが妖精だと思われているのである。
これをエリーが聞いたらどう思うだろうか?
「妖精って、可愛いのかなぁ?」
「はははっ!可愛いかも知れないけど、エリー様にはかなわないんじゃないか?」
「いやいや。エリー様も可愛いは可愛いけど。それは別のかわいさだろ。俺が求めてるのは、こう、セクシーな感じの………」
村人たちの妄想は止まることを知らず、噂は色々脚色されて広まっていく。
因みに、犯罪者殺しの話で盛り上がっているのは、村人だけではない。




