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悪役令嬢、村の発展を感じる
「エリー。お散歩しよう」
「はい!お兄様!!」
エリーは兄バリアルに誘われ、漁村を散歩をする。
周りには屈強な護衛が10人近く付いていた。
「いやぁ~。この村も変わったねぇ」
「そうですわねぇ。家もきれいになりましたし、失業者もかなり減りましたし」
エリーは昔の漁村を思い出して呟く。
昔とは言っても、まだここを任されてから、1年も経っていないのだが。
「………うん。まあ、そこも変わったよね」
エリーの呟きに対するバリアルの返答は、少し微妙なモノだった。
バリアルが言いたかったのは、エリーの言ったようなことではなく、
「でも、そういう次元じゃないよね。なんで王都にも負けない家ができて、きれいになった程度で終わらせちゃうのかな!」
バリアルは少し語彙を多く 口調を強くして言う。
エリーは首をかしげるが、通常の人間であればバリアルと同じ反応をするだろう。
この村の発展は凄いモノだった。
廃れた町だったはずなのに、なぜか領地での収入は黒字になってるし、人が大量に来て、産業は活性化するし。
発展しまくりなのであった。




