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悪役令嬢、お茶をこぼす
コンコンッ!
と、扉がノックされ、
「王城内での話が終わりました。入室の許可を」
使用人の声がした。
第1王女のタキアーナが許可を出そうとするのを、エリーが手で制する。
そして、自分のお茶を手に持ち、
バシャッ!
と、ドレスにかけた。
「エ、エリー!?」
「大丈夫!?」
驚く王族たちをよそに、
「入って良いですわよ」
エリーは入室の許可を出す。
すぐに扉が開かれ、使用人たちが入ってきた。
エリーはその中にメアリーがいることを確認する。
「メアリー。お茶をこぼしてしまいましたわ。お着替えしたいのですけど」
「あっ!はい!すぐにご用意致します」




