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悪役令嬢、救出に動く
「うおおおぉぉぉぉ!!!!!」
アロークスを捕らえている男が、突然叫びだした。
アロークスは目の前で起こっていることを理解できず、ただ呆然としている。
「……ふぅふぅ。成功だ」
しばらくすると、男が全身から汗を流しながら呟いた。
そして、男はアロークスの居る部屋から出て行く。
その時だった。
ドォォォンッ!と、爆発音が響き、振動がアロークスを襲う。
「っ!?な、何だ!」
アロークスが声を上げるが、誰も答えるモノはいない。
しばらくすると、焦ったような顔をした男が戻ってきた。
「な、何が起こったんだ!」
アロークスは尋ねる。
すると、男は、
「あ、あいつらが、ガバッ!」
何かを途中まで言いかけて、口から剣をはやした。
崩れる男の後ろにいたのは、仮面を被った、
「初めまして、第2王子。我らはクラウン。全ての闇を飲み込むモノだ」




