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悪役令嬢、解決策を話し合う
「…はぁはぁ」
「うん。まだまだ改良が必要ね」
エリーたちは、船から降りた。
エリー以外の作業員たちは肩で息をしていて、かなり疲れ切った表情をしている。
陸にいた作業員たちは、その疲れ切った者たちを抱え、休憩スペースに運んでいく。
そして、唯一無事だったエリーに事情を聞いた。
「何があったのですか!?」
「そうね。まず、船の乗り心地が最悪だったわ。高さがあるせいで、小型の船より激しく揺れるの。広いせいで辺りに摑まるものがないと、すぐに転んでしまうレベルよ」
エリーは起きたことを原因も含めて伝えていく。
その内容を、一言一句逃さないようにメモを取っていた。
そして、エリーの話が終わると、
「うぅん。課題が多すぎますね。ただ、エリー様の持ってきてくださった本にヒントがあるかもしれませんし、いろいろと研究してみたいと思います」
解決策を考えるには、もう少し時間がかかりそうだった。
エリーは分かり切ったことだったので、何も言わずにうなずいた。
ー-1つ1つ課題を解決していく感じ。なつかしいわ。




