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悪役令嬢、三半規管が強い

ガタガタガタガタッ!

激しく揺れる船。


「す、すごい揺れですわね」


「そ、そうですね」


エリーとダリージャルは、手すりに摑まって安定させる。

そして、ダリージャルは、


「うっ!エリー様。すみません」


ダリージャルは断って、エリーから離れた。

「おええええぇぇぇぇ!!!」という言葉が聞こえる。


どうやら、ダリージャルは三半規管が弱かったようだ。

と、思ったのだが、


「おえぇぇぇ!!!」

「ゲロォォォ!!!!」


他の作業員も吐いていた。

というか、エリー以外は全員吐いていた。


「え、エリー様はかなり揺れに強いようですね」

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