悪役令嬢、発展を目の当たりにする
誤字報告ありがとうございマッシュルーム。
後、ちょっと感想が貰えたりして嬉しいです。
皆様、いつもお読み頂きありがとうございます。
エリーは父親からのつながりづくりの要求をいなしつつ、漁村へたどり着いた。
かなりうまく躱したものの。父親はまだあきらめていないようだった。
エリーはそんな父親と目を合わせないようにしつつ、工房に入る。
「あっ。エリー様」
工房のリーダーであるダリージャルが、エリーに気づいて話しかけてきた。
だが、エリーは反応しない。
「エリー様?」
ダリージャルがもう1度話しかけると、エリーの意識が戻ってきた。
そして、目を見開いてダリージャルに尋ねる。
「ど、どうなってますの!?発展しすぎておりません!?」
エリーは、工房の発展具合に驚いたのだ。
なんと、ほとんど手作業で組み立てられていた船が、現在は機械によって組み立てられている。
「あぁ。これですか。これは、この間エリー様が持ってきてくださった本とかを参考にやってみたんですよ。そしたら、思っていた以上にすさまじい技術力の向上をいたしまして、現在では人が200人ほど乗れるくらいの船は作られるようになりました」
そう言って。ダリージャルは後ろを指さす。
そこには、エリーが前世で見ていた船を、一回りほど小さくした船があった。
「いやぁ。魔力理論や錬金術についての本は何に使うのかと思いましたが、風の魔法で進行方向を決めたり、木を金属に変えたり、かなり使うところがありましたね」




