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悪役令嬢、足を伸ばす
「ぐわぁ!?」
叫び声が路地裏に響く。
直後、その路地裏が真っ赤に染まった。
《レベル37にレベルアップしました》
エリーは歩けるようになってから、しばらくの間、家の周りで盗賊狩りを続けていた。
だが、最近殺しすぎたため、盗賊の数がかなり少なくなってきている。
「ちょっと、別の所に行ってみようかしら」
エリーは遊び相手が減ってしまったため、他の場所へ移ってみることにした。
場所を移すのは盗賊を倒すためだけではない。
実は、未だに1人も部下が獲得できていないのだ。
コレでは、いつまで経っても闇の組織を作ることはできない。
そういうことで、エリーは少し焦りながらも近くの町へと移動した。
そうしてまた、近くの町から大量に盗賊が消えることに。
「あぁ。やっぱり、王都より発展してないかぁ」
近くの村は、エリーが居たところより遅れていた。
まあ、エリーが居るところが王都なので仕方ないと言えば、仕方ないのだが。
エリーは盗賊殺しという名の観光をして楽しんだ。




