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悪役令嬢、出掛けにくい
それは、エリーに護衛が増やされた晩のこと。
「それでは、お休みなさいませ」
「お休み、メアリー」
いつものようにメアリーと別れを告げ、エリーはベットに入る。
そして、メアリーの気配が消えたところで、分身を作り、外に出る。
「っ!?」
エリーは外に1歩出た瞬間、危機感を感じて急いで部屋に戻った。
なんと、見張りが大量に居たのである。
人数はいつもの3倍ほど。
外に出るのもかなり大変そうである。
「ど、どうしよう」
エリーは、魔力感知のスキルを使って警備の様子を探る。
少し待っていると、警備がエリーの部屋から一瞬だけ目を離した。
ーーここね!
エリーは全力で跳ぶ。
かなりレベルも上がっており、エリーは誰にも見られずに脱出することができた。
ーー帰り、どうしようかしら。




