悪役令嬢、兄に便乗する
誤字報告感謝。
「剣を習いたいだと?」
父親は考え込むような顔になる。
即刻拒否されなかったため、行けると判断した兄はたたみかける。
「そうです。今回、僕はただうずくまることしかできませんでした。運良く無傷でいられましたが、次回何かあったときに、生き残れるとは限りません」
「なるほど。悪くはないかも知れないが、領主に必要な力ではない。護衛を増やせば良いだけの話だが」
父親は渋る。
そこでエリーは、少し思いついたことがあり、
「では、私に剣を教えて頂けませんか?」
「「「は?」」」
エリーの発言に、家族が全員驚く。
この世界では、女性が弱いと言うことはないのだが、それでも女性よりも男性の方が兵士などの職に就きやすい、という特性がある。
「なにが、では、なのだ。エリーの提案は何も解決策にはなっていないぞ」
「あら?そうですの?私のような女が戦えるとは誰も考えないはずですわ。ですから、護衛を外さなければならない場面でも、私がいれば、次期公爵であるバリアルお兄様を逃がすことができますわ。それに、今回、命を捨ててでもお兄様を守らなければならない私は、お兄様に守られることしかできませんでしたから」
「……はぁ。我が娘ながら、その優秀さは恐ろしいな」




