悪役令嬢、今後の可能性を尋ねる
「ダリージャル。後、どのくらいで50人の人が乗れる船が、作れますかしら?」」
「50人ですか?………そうですね、あと2週間あればできると思います。ただ、」
「ただ?ただ、何ですの」
言いよどむダリージャルに、エリーは何があるのかと尋ねる。
ダリージャルは、言いづらそうな顔をしながら、
「ただ、そこまで行くと、1隻を作るだけでも大量の時間が掛かって、実験にかなり時間が掛かってしまうようになるかと」
「な、なるほど」
エリーは頭を抱える。
それだけ大きなモノを作るとなれば、時間が掛かる。
大きくなれば大きくなるほど、時間は掛かってしまうため、それ以降の進化がいつになるか分からない。
エリーとしては、最低でも100人は乗れるようになってから実用化したかったのだが。
「となると、作業速度の上昇をするしかありませんが」
そこまで言って、エリーは作業しているモノたちを見る。
作業員たちはかなり素速く動いており、これ以上の効率的な動きを求めるのは難しそうである。
「まあ、課題は見えてきましたわね。私もしばらく考えてみますわ」
エリーはそう言って、ダリージャルに、全員分の給料を渡しておく。
そして、家へと帰るのであった。




