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悪役令嬢、歩けるようになる
少し時間が経ち、エリーは歩けるようになった。
「きゃあぁぁ!!エリーが歩いてるわぁ!可愛い!」
「エリー!おいで!」
歩けるようになったエリーに、家族は大はしゃぎ。
因みに現在のエリーの家族は、父、母、兄の3人だ。
父の側室や使用人などは沢山いるが、それはまた別の機会に。
「エリーがもう少し歩けるようになったら、屋敷内で散歩させても良いかもしれないわね」
「散歩!それはいい!我が家の素晴らしさを教えてやろう!」
散歩。
その言葉には、エリーも心が躍った。
貴族の屋敷を探索するのに心が躍らないわけがないだろう。
エリーは散歩に期待を膨らませながら、今日は早く眠ることにした。
「あら?エリーちゃんは、もうおねむかしら?」
「ははは。慣れない動きをしたんだ。疲れたんだろう」
「エリー。おやすみ」
お休みの挨拶をして、部屋から出て行く家族たち。
エリーは家族を見送って、まどろみに意識を手放、
すわけがなかった!
ーー闇の組織を作るには、家族にバレずに外出よ!歩けるようになったわけだし、今すぐ行くわ!




