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悪役令嬢、王子たちと面会
「いらっしゃいませ。エリー様」
沢山の使用人に迎えられて、エリーは王城へと入っていく。
案内役として執事長がつき、エリーを王族たちの居場所へ誘導する。
とある部屋の前で執事長は立ち止まり、
コンコンと扉をノックする。
「エリー様をお連れしました」
しばらくして、入室するように促す声が。
執事長は扉を開け、手でエリーに中に入るよう促す。
「失礼致しますわ」
エリーが部屋に入ると、そこには5人の王族の姿が。
王子が3人。
王女が2人。
「初めまして。エリー・ガノル・ハアピでございます。以後お見知りおきを」
軽くスカートの端を持ち上げて礼をする。
挨拶は返ってこない。
ーーおかしいわね。凄い睨まれてるのだけど。
エリーの思うとおり、王子の1人からは厳しい視線が向けられていた。
他の面々からも、一切好意的な視線を向けられてはいない。




