悪役令嬢、実験体の候補に挙げられる
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「ああ。あの公爵令嬢か。確かに長く実験に付き合わせられるだろうな」
エリーはあえてこう返答する。
クアレスのボスが、クラウンのボスをエリーだと認識しているのか、確認しようと思ったのだ。
「クラウン様もそう思われますか?まだ彼女は幼いですし、多少力がある程度の子供など、簡単にさらえるはずです。命令いただければ、いつでも我々がさらってきますよ」
若干エリーを馬鹿にする表現が混じっていたことから、エリーは自分の正体がばれていないと確信した。
そこで、エリーは自分の正体を知らせる必要も無いだろうと判断して、
「確かにヤツは子供だが、ヤツはやめておいた方が良い。護衛も多いだろうし、本人も少しではあるが頭が切れると聞く」
さらっと、「頭が切れる」と自画自賛するエリーであった。
だが、エリーの心のうちを知らないクアレスのボスは、エリーを見下すような目をして、
「はぁ?クラウン様はあのような子供を恐れるのですか?……正直期待外れです」
怒りのこもった視線をエリーに向ける。
エリーは幾つか説得の言葉を口にしたが、クアレスのボスの目が変わることはなかった。
そのため、エリーは仕方なく真実を伝えることにした。
まず、身体的特徴を隠すために着ていた、魔力を込めると大きくなるフードを脱ぐ。
これから起こることを察して固まるクアレスのボスをよそに、エリーは仮面に手をかける。




