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悪役令嬢、火傷蜥蜴のしていることを知る
「加護は平民も貴族も所持率は変わらないですし、平民を大量にさらって付与を続けているんでしょう」
エリーはクアレスのボスの説明を聞き、なぜセカンドたちが攫われたのか理解した。
そして、
ーー私も闇の加護欲しいわね。
とか、思ったりもした。
「そして、その付与に適合しなかったモノたちが、魔力狂いとなるのです」
その言葉に、隣にいたクラウンの仲間がピクリと反応した。
クラウンのほとんどは、火傷蜥蜴によって、魔力狂いにされてしまったモノたち。
自分たちが魔力狂いにされた理由を知って、怒りを覚えたのだろう。
「なるほど。上手くそれを利用したいな」
エリーはそう呟く。
すると、クアレスのボスはにやりと笑い、
「なら、加護持ちを知っているので、その人物で実験しましょう」
そう提案した。
エリーは。その人物の名を促す。
「その人物は、エリー・ガイア・ハアピ。公爵令嬢で、光の加護と毒の加護の2つを持っているらしいです。2つの加護を持っているのですから、相当頑丈でしょうし、良い実験体になってくれるのではないでしょうか?」




