9.決闘-2
「あれれ?シオン君?だっけ大丈夫なの?」
ロキはからかうように顔を歪めるとシェリルに問う
「何も問題ありませんよ…と言いたい所ですが…あの魔力…貴方の自分の力をギフトにしましたね?」
「うん!!神力を授けてはダメって規約はあるけど、魔力を渡しちゃいけないって規約は無かったでしょ?」
「グレーゾーンど真ん中ですけどね…にしても、そうなると今のままのシオンさんでは対処は難しいかもしれませんね…」
「今のままってどういう事?」
「そのまま意味ですよ。まぁ、貴方の目を騙す事が出来たという事実は心に留めておきますよ。」
「え〜、何かモヤモヤするな〜。そしたら、シェリルちゃんの言葉が嘘では無いことを今から証明してもおうかな」
ロキはそう言って笑みを浮かべて呟き、シェリルも笑を持って答えるのであった
◼◼◼◼◼◼
「ねえ、審判さん。勝負はついたと思うのだけれど?」
リエンは空を見上げて呟くとアヌビスが現れる
「まだ彼は生きてるぜ?この決闘の勝敗の付け方を君は言われなかったのか?」
アヌビスは圧を掛けて問う
「もちろん聞いてるわよ。けどね、彼を殺してしまったら奴隷とかに出来ないじゃない。わたしが勝った後蘇生してくれるなら良いけどそこんとこはどうなの?」
「なるほどね。勝者が望む形で敗者を復活させるから安心してくれ。」
「なら、良いわ。」
リエンの言葉を聞いたアヌビスはまたも虚空に消えて去っていく
「っていうことらしいから死んでね」
そう言ってリエンは弓を収納するとナイフを手に取りシオンの首元を切る
「これで良い?」
シオンは首が地面に落ち、リエンは横目に言葉を発する
「あぁ、問題無いよ。」
そう言って言葉を発するのは五体満足で立っているシオンであった
「?!」
リエンは直ぐに後ろを振り向き確認をすると、驚きの表情を浮かべてシオンに問う
「どういう事?虚無ノ矢は掛かっている魔法を無にして相手の第六感までを奪う技よ、時戻しや復活の付与していても意味を成さないはずよ」
「そういった、技では無かったからじゃないか?現に俺はこうやって復活してるし。」
シオンは戯けるように呟き、リエンは深呼吸を1度して呼吸を整え思考を整理する
「そう、虚無ノ矢ですら効かないとなるとギフトの力ね。なら、貴方が後悔するまで殺し続ければ良いだけよ。もう手加減はしないわ。行きなさい!!」
そう言うとリエンは数万を超える影の軍勢を呼び出し収納していた弓を取り出す
「嘘では無さそうだな。それじゃ、俺も少しだけ力を出そうかな。」
それを聞いたリエンは笑い声を出す
「無知な貴方に1ついい事を教えてあげるわ。わたしはギフトで神眼を得ているのよ。貴方は逃げ回っている時も常にステータス通りの動きやスキルを使用していたわ。強がりは止めなさい」
「へぇ〜、良い事を聞いたな。さっきの物言いと言いもしかして、ギフトは他者には絶対視認できないって事なのかな…?君のおかげで懸念していた事が1つ減ったかもしれない。ありがとね」
「まだ強がりを言うのね。降参すれば悪いようには扱わないわよ?今から死に続けるのも嫌でしょ、どう?」
「冗談よしてよ、せっかくの決闘が勿体ないだろ?にしても、最初の決闘にしては収穫が大きかったな。」
そう言ってシオンはリエンの方を見据える
「そう…なら死んで。」
リエンはその瞳に殺気を灯し影の軍勢に指示を出す
「15%で良いかな。」
シオンはそう呟いて魔力を貯めると魔法を発動する
「死者を誘う光」
すると、シオンを中心に広範囲が眩い光に包まれる。そして、光が晴れるとシオンに向かって行った影の軍勢は数を半分以下にまで減らしていた
「この光は亡者を対象に絶大な効果を発揮する魔法だよ。魂媒介にした、影達じゃ時間稼ぎすら出来ないよ。それと、ステータスに変化合ったでしょ?」
シオンの言葉に促され、ステータスを確認したリエンは再度驚きの表情を浮かべる
「SSS?!ステータスの限界値はSS+なはず!!どういう事なの?!」
「それは秘密かな。それと、俺に促されて神眼を使用したあたり常時発動は出来ない感じなのかな?」
「っ…!!黙れ!!」
リエンは激昂した表情を浮かべシオンの問いを返す
「図星だったか…それに、その感じだともうネタは無いのかな…?んじゃ、最後に質問何だけどさ君って救った方なの?それとも壊した方なの?」
「お前みたいな奴に答える義理は無い!!」
そう言うとリエンは弓を引き技を出す
「なら…ぼちぼち終わらせようかな。あんまり神達に手札を見せたくは無いけど…」
リエンの技をあしらいながらシオンは呟く
「クソっ…!!それならこれでもくらえ!!月も穿つ矢」
リエンはそう言うと魔力を最大出力まで高めて弓を引き放つ
シオンはそれを迎え撃つように言葉を紡ぐ
「それじゃ行くよ。メリア、クロノ『憑依』」
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