5.予感
メリアを配下にしたシオンは現在起きている事を説明する
「そんなことが…もし、シオンが勝ったら私達はどうなるのだ?」
「そんな事は知らないよ。なるようになるし神の遣いにでもなるんじゃない?」
「まぁ、そうだなよな。」
メリアはこの世界で起きている事について必死に理解をしよう頭を抱えているがシオンはそんな事気にもせず進めていく
「うん!!それじゃ、特に質問も無いようなら早速だけど修行の方を始めていくね!!」
シオンはそう言うと、メリアと共に箱庭へと転移する
「こ、ここは何処なんだ?!」
「皆仲良くなれた?」
配下達は各々に反応を示す。そんな中1人が前に出て来る
「我が主よ、お久しぶりでございます。」
「クロノか!!久しぶりだな!!」
クロノと呼ばれた者は執事服を身に纏っており、白髪と悪魔のような羽が特徴的な男性である
「また、仕えることが出来て光栄でございます。1つ質問がございまして、現在我々の置かれている状況について詳しくお伺いしたいのですが…」
「その説明については新しく仲間になったメリアにお願いしようかな。」
そう言って、メリアはシオンの前に出てお辞儀をする
「新しく配下となったメリアだ。宜しく頼む」
すると、配下達は品定めをするように鋭い視線を飛ばす。メリアはその視線に身を震わせ、1歩下がる
そして、ため息を付きながらクロノが口を開く
「主よ期限はいつまででしょうか?」
「箱庭の時間いじって良いから、好きなようにして良いよ!メリアに関しては結構重要な立ち位置だからそれなりによろしくね。」
「分かりました。では、お話を聞き次第修行の方始めさせて頂きます。」
そして、クロノのとの会話を終えたシオンはメリアの方を向き直る
「これから、地獄のように辛い修行になると思うから。頑張ってね。」
「私もSランク冒険者の端くれだ。そのような心配は要らん。」
「そう、俺は先にギルドの一室で待ってるから。また会おうね」
シオンはそう言うと箱庭を先に後にする
「では、主の置かれている現状からお願いします。」
◼◼◼◼◼
シオンは一足先にギルドの一室に戻ると用意されていたお菓子を食べ暖かいお茶を飲んで一息つき、ながらゆっくりする
『そんなにまったりしていて良いんですか?』
「まぁね、今日やりたい事は済んだしね。それに、そろそろメリアも帰って来る頃だと思うよ」
『シオンさんの箱庭ってどのくらいまで時間軸いじれるんですか?』
「今までの経験値とか諸々が戻ってきたなら、こっちでの1分を1年位には出来るんじゃないかな?」
『って事は、今シオンさんがこっちの世界に来て大体1時間位過ぎたから…60年も経ってるって事ですか?!』
「まぁ、そう言う事になるな。もしかしたら、倍率的にはもうちょっとあるかもしれないけど…」
『ちょっと異次元過ぎますよね…』
「まぁ、同じ相手ばっかりやり過ぎても特徴とか癖とか分かってきちゃうから俺は何かに没頭したい時にしか使わないけどね。」
それから、シオンはシェリルと会話をしながらメリアを待つこと40分経つと。クロノからひと段落着いたと報告を受けメリアを呼ぶ
「どうだった?」
シオンは笑みを浮かべながら、メリアに問う
「シオンが敵じゃ無くて良かったよ…」
生気を失った目を持ち、小さい声で返事を返す
「それは良かったな。とりあえずは風呂でも入るなり、飯でも食うなりして生気を戻してくれ。」
メリアはシオンに促され、ゆっくりと浴室へと向かって行くのであった
また、日が暮れ始めている事もあり、メリアの身支度を済ませると夕食がてら街の中で1番美味しいとされるレストランへと行く
そこで、美味しいご飯を堪能していくにつれてメリアの瞳には生気が灯し始め、シオンの言葉に対してもハキハキと返すようになる
「それじゃ、元気が戻った所でメリアの今後について話そうか。」
「分かってるよ。転生者らしき人物を見つけて情報を流せば良いんだろ?」
「だね、後は禁止区域にも入れるように手配をお願いね。」
「分かった。ギルドには私から通しておくから安心してくれ。」
「助かるよ。それと、何か合ったら場所問わず仲間を呼んで良いからね。」
そう言ってシオンは1つのピアスを渡す
「それは俺らの魔力とかを伝える魔道具ね。配下となった者にしか装備出来ないし、使えないようになってるから。困ったり、助けて欲しかったらそれで救援メッセージ送ってね」
「ありがとう、助かるよ。だけど、こんなもの必要なのか?正直に言ってこの世界に居る者達で私より強い奴はほぼ居なくなったと思うぞ?」
「そりゃね。警戒してるのはこの世界の住人じゃ無いし」
そう言ってシオンは何の変哲もない部屋に合った花瓶に魔力を当てる。すると、花瓶を形取っていた物は徐々に大きくなり、人に模した影となる
「いつでも相手になるから帰りな。」
シオンのその言葉だけを聞くと影は瞬きの間に姿を消す。そして、シオンはその影を見据えて獰猛な笑みを浮かべるのであった
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