いつもと変わらない日常
色々バタバタした高校初日は無事終了し、家に帰宅した、家は学校から15分圏内に有り、駅にも近く好立地な場所にある。
「ただいま〜」
「あ、おかえり、ナツメ。学校どうだった?」
「うん、初日から疲れたわ〜、色々とあったし。」
「ふ〜ん?良いじゃない青春ねぇ〜」
母さんと今日会ったことを話し、リビングのソファーでくつろぐ。
「すぐご飯にするから、お風呂先にすませてね。」
母さんがそういうので、先に風呂に。1日の疲れを流して、サッパリ!
夕飯後はゲームしようと思ったがさすがに疲れていたのか、部屋に入って、すぐ寝てしまった。
そして、次の日…
部屋をノックする音がして、ドアを開ける音が…
「おーい、朝ごはんできてるよ、お兄ちゃん。早く来てって。」
「おー。今から行くわ。いつもいつもありがとう、カナタ。」
呼びに来たのは妹のカナタ、中学生だ。兄弟仲も良好で、共通の趣味として、ゲームが好きなとこがある。
「良いよ、昨日はお疲れだったんだね、いつも通りゲームで対戦しようと思ったんだけど…」
「悪いな、昨日はつかれちゃって、今日こそは昨日の続きをしようか。」
「絶対だよ、昨日できなかった分倍にしてかかるんだから。」
(お手柔らかに…)
急いで、支度をし、リビングに
「おはよう、ナツメ、よく寝ていたわね。」
「おはよう母さん。」
席につき、朝食を食べながら…
「そうそう、ナツメ、帰りにスーパーで、買い物頼んでも良いかしら?卵と牛肉が安いからお願いしたいんだけど…」
「うん、良いよ、他にもあるようなら後でメールで送ってくれると助かる。」
「分かったわ、ありがとう、後でメールするわね。」
と、頼まれごとやたわいもない会話を挟みつつ朝食を終え、いざ、学校へ。
「じゃ、いってきます。」
「行ってきまーす。」
「行ってらっしゃい。」
登校は途中までは2人で行く、商店街の通りを入らずにまっすぐ行くと中学校があるので、必然的に一緒に登校することになる。
「お兄ちゃん、昨日の学校初日は、どうだったの?」
「昨日?まぁ、賑やかで面白かったよ。」
「いいなぁ、私も来年はそこ受けようかな?」
「それはそれで、楽しくなるかもな。でも、あそこ、試験大変だぞ、大丈夫なんかよ?」
「まぁ、そこは、お兄ちゃんに助けて貰おうかな?」
「調子のいいことを…」
朝はいつもゲーム等色々たわいもない話をしていたら…
「おーい、五条君―!」
と、商店街の入口近くで俺を呼ぶ声が後ろから聞こえた…
声の主はキョウコだ。キョウコの後ろでひょこっと顔を出しているのが見えた。
姿を見た感じアリスだとわかった。
「おはよー!」
「おう、おはよう。朝から元気だなぁ〜。」
「そう?今日は星座占いで、いて座が1位だったからついテンション高くてね。
普段もテンション高いけど、そういえばお隣の人は?」
「あ、初めてだな。こっちは妹のカナタだ。カナタ、こっちは同級生の、仲澤さんと中津さんだ。」
「はじめまして、カナタです。兄がお世話になってます。」
「宜しくね、カナタちゃん、私は仲澤キョウコです。」
「な、中津アリス…です。」
中津は相変わらずみたいだ。緊張しているのだろうか…
その様子を見たカナタは…2人に聞こえないようにそっと、
「お兄ちゃん、この人可愛いね、ストライクだよ。」
「やはりお前もか!二次元からそのまま出てきたみたいで、俺も最初は驚いたよ。」
やはり趣味が合うと似たような答えが返ってくる。シンジがいれば盛り上がっているだろう…
「なに、なに?2人でコソコソと、怪しいわね?」
キョウコはちょっとからかい気味に?言った。
「嫌、別に、世間話だよ。なぁ、カナタ?」
「う、うん、そうですよ、大したことではありませんので、お気になさらず…じゃあ、兄さん、私は行くね!」
「おう、気をつけてな!」
と、カナタは中学に向かう。
「妹さんは中学生?」
「うん、いつもここまでは一緒に登校して、ここで別れるんだ。」
「妹さん、可愛いわね〜。ね、アリス。」
「う、うん、可愛かった…」
「でも、一番可愛いのはアリスだよ〜。」
と、キョウコは、アリスと戯れる。
「も、もう、やめてよ、キョウコちゃん…ナツメくんもいるし…恥ずかしい…」
「良いではないか、減るもんじゃないし!」
(アリス、すまない、可愛いすぎる、朝から良いものを見れた、キョウコ、ありがとう)
「さて、おふざけはこのぐらいにして、行こっか!」
「もう…朝から疲れた…」
「ごめんって、良かったら、飴食べる?」
「うん、食べる…」
そういうと、キョウコはカバンから飴を取り出す。
「ナツメくんも良かったら飴食べる?」
「おう、食べるわ、サンキュー!」
俺もついでに飴をもらう。コーヒー牛乳味の飴だった。
「女の子が持つ飴としてはちょっと渋いような…」
「そう?私はこれが好きなのとアリス用に、アリスの機嫌が悪い時、飴を渡せば機嫌良くなる。」
(お子様かよ…でもそこもなんだか可愛い…)
アリスと見てみるとさっき貰った飴を舐めてなんだか機嫌が良さそうに見える…
なんだか話している間に学校の正門まで来た。
「おーい、ナツメ!」
今度はシンジの声がした、ちょうど駅の方から歩いてくる。
「おー、おはよー。」
「あれあれ?ナツメ〜、朝から羨ましいですなぁ〜、ラノベみたいで。」
「そんなんじゃないよ、たまたま帰る方向が一緒ってだけだよ。」
「またまた、冗談はよしてくれよ、ってことは皆、1組?」
「そうだ、自己紹介してないな。こっちは中学からの付き合いで、伊丹シンジ、そして、こちらは仲澤キョウコさんと中津アリスさんだ。」
「宜しくね、シンジくんって呼んでも良い?」
「良いぜ、これから宜しく!」
「よ、宜しく…」
(ズキューン)
「ち、ちょっと失礼。」
シンジは手招きで俺を呼ぶ。
「おい、ナツメ、何なんだあの可愛い子は!」
「だろう、俺も同じ反応したから、お前に紹介したら、良い反応するなと思ったし。」
「サンキュー、今日ほどお前と友達でいて良かったと感じたことはないぜ!」
「そう言って貰って、こっちも嬉しいぜ、また昼休みとかに飯でも一緒に食おうぜ。行けるかわからないけど、誘ってみる?」
「おう、頼んだぜ、ナツメ。」
「あのー2人で何コソコソ話しているのですか?」
「い、いや大したことでは、じゃ、俺は先に行くぜ、また後で!ナツメ!」
「おう、シンジ!」
そう言って、シンジは先に自分の教室に向かう。
「じゃ、俺たちも向かいますか?」
「えぇ。」
「うん…」
俺たちも学校へと入る。
「皆、おはよー!」
校舎に入った所で、如月先生と遭遇。
「先生、おはようございます!」
「おはよう…ございます…」
「おはよーございます。」
「うん、皆、おはよー。今日から授業開始だから頑張れよ、後、五条と中津は放課後、職員室に来るように、昨日の続きをやるぞ。」
「はい、分かりました、先生。」
「うん…」
「じゃ、また後でな!五条、特に気を付けてな!」
「はい、って何でですか?」
「なんとなくだ、まぁお前なら大丈夫だろうけど、落ち着いて頑張れよ!」
そう言うと先生は、職員室の方へと向かった。
「そういえば、昨日は何やっていたの?」
「ちょっとね、先生の手伝いを…」
「ふーん」
「昨日…放課後…先生に頼まれて…たまたま私と、ナツメ君がいたから…」
「で、今日もその続き?」
「うん…」
「なるほど、まぁでも安心した、ナツメ君がいるなら大丈夫かな?」
「なんで?」
「なんとなくかな?」
そんなこんな話しつつ教室に着くころに予鈴がなる。
入学式の次の日なので、1日の半分は、学校内の説明から、使う教室の案内、部活動説明など色々詰め込んだ一日だった。この学校は部活強制ではないため、その点は助かるが…
そして、放課後…
「2人は何の部活をしたいか決めたりした?」
「いや、特には…」
「私も…」
「まぁ、まだ高校生活始まったばっかりだしね、体験入部もまだ先だし…」
(部活も何ももう入る部活は決まっているとゆうか、決められたというか…)
「じゃ、私は先に帰るわね、ナツメ君、アリスのこと、頼んだわよ!」
「ち、ちょっと、キョウコちゃん、何言っているの!」
「またまた、可愛い奴め!」
この2人は普段からこんな感じなんだろうか…
「じゃ、また明日!」
「おう、気を付けて帰れよ。」
「バイバイ…キョウコちゃん…」
キョウコは先に帰った。
「良かった、怪しまれていたけど、バレずに済んだ~」
「まぁ、。キョウコちゃんは…何か合った時、あまり聞かないし…後、応援してくれる…その辺は、言いふらしたりしない…安心できる。」
「それは助かるわ。じゃ、俺たちも、先生の所に行きますか。」
「うん!」
俺たちもカバンを持ち先生の所へ向かう。
職員室の前に如月先生とユリア先輩がいた。
「お、お疲れ!2人とも。」
「お疲れ様です。ナツメ君、アリスさん。」
「お疲れ様です、先生、先輩。」
「お疲れ様です…」
「じゃ、今日は本来部活をやる場所へと向かうか。昨日の場所は特別だったからな。」
「そうなんですか。部室があるんですんね。」
「えぇ、部活として成り立っているので、部屋もあるんですよ。ちゃんとカモフラージュも兼ねてですか。」
「まずは部室棟に、私は明日の準備と赤崎と合流したら部室に行くから、先に行ってね。」
「はい、先生。では、先に行きましょうか。」
俺たちは先輩と一緒に部室の方へ。
「そういえば、アカネの事忘れていた、キョウコやアリスと一緒にいたからすっかり…」
「私も…」
「まぁ、まだ、初めて会ってから時間たっていないんだし、仕方がないわよ。先生もいるし、心配ない。因みに私たち全員揃わないと、異世界には行けないから、いないと、私が困るし…」
「そうなんですね。」
「まぁ、嘘なんだけど!」
「嘘なんですか!」
「先生がいないと、行けないからね。先生しか転移系の魔法使える人がいなくて…」
と、色々話している間に部室棟の3階の一番角の部屋にたどり着く。
「そういえば、2人は部室は初めてよね。改めて歓迎を。ようこそl歴史研究部へ!」