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いないないふたり  作者: 本間えるは
23/49

【よる】③

「って、いい加減に毛布よこしなさいよ! 寒いって言ってるでしょ!」

 沸点に達した彼女をはいはい、となだめながら毛布を広げた。

 彼女は寒い寒いと言いながら潜り込んできて、猫のように丸くなった。

「はぁ、あったかい。人の温もりって心地いいね」

 籠もった熱で温まるのはいいが、抱きついてきた時はびっくりした。

「冷たっ」

「言ったでしょ? 毛布を取られて一晩中震えてたって」

 仕返しとばかりに冷たい指先を這わせ、腕や足を絡めてくる。長い髪も擦れて、くすぐったい。

 しばらくじゃれ合っていると、彼女の身体が温まっていく。抱きついたまま、彼女は動きを止めた。

「ねぇ、よる?」

「ん?」

「しばらくこうしてていい?」

「うん」

 静寂が室内に満ちる。彼女の呼吸と自分の呼吸、二人分の心音が重なって。

 ベッドの上の小さな世界で、僕らは二人きりだった。

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