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ドラゴンになってものんびり過ごしたい~動物達と気ままにスローライフ~  作者: かいものトカゲ
三章 ビジネスショッピング
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83.植物を収穫してみました

「まだじゃ……まだ耐えるのじゃ……」



 俺とコクリが泉から出てからもまだ泉に入り続けるキュビカ。

 ちなみにもうとっくにキュビカから変なニオイはしなくなっている。



「おーい、キュビカさん。いつまで入っているんだ?」

「いつまでって、そりゃあわらわの限界が来るまでじゃ! わらわから臭いニオイを少しも残らず駆逐するのじゃあ!?」

「おいおい、もう無理するなって。とっくにキュビカさんから変なニオイは消えてるぞ。逆にこれ以上入っていたら体に悪影響が及ぶからな?」

「そ、そうなのか? 本当に、もう臭いニオイはしないのじゃな?」

「ああ、そうだよ。だから早く泉から上がった方がいいぞ。手遅れになっても知らないぞー?」

「わ、分かったのじゃ。エンラを信じて、わらわも泉からあがるのじゃ」



 そう言うとキュビカはようやく泉から出てきた。

 泉から出てきたキュビカの体には所々赤く腫れあがっている部分が見受けられる。

 恐らく泉の水によって体がいくらかダメージを受けているんだろう。



「うっ……!? 結構足がズキズキとするのぉ……」

「だから言わんこっちゃない。仕方ないな。その場でじっとしていろよ? 今ちょっと治してやるから」



 俺はそう言うとキュビカの足の部分にヒールをかけていく。

 すると少しずつではあるが、キュビカの赤い腫れがひいていった。



「よし、これでだいぶ良くなっただろう」

「うむ、感謝するのじゃ。エンラ。ところで、本当にわらわについたニオイは消えておるのじゃろうな?」

「ああ、もうとっくに消えているよ。むしろ泉に入り過ぎたせいでキュビカさん本来のニオイまでもが薄ーくなっている状態だ」

「そ、そうなのか!? ああ、わらわのかぐわしい暖かなモフモフの香りが……」



 自分のニオイをそこまで言うか、キュビカの奴。

 そんなに大事なニオイならもっと早くに泉の水から出れば良かったものの。

 まあ、済んでしまった事はもう仕方ないのだが。



「これでみんなキレイになったわね。それじゃ早い所ここから立ち去りましょう。長居すると面倒な事になりそうだわ」

「そうだな。オオカミがここにやって来ないとも限らないしな。さっさと住処に戻ることにしようか」



 こうして用が済んだ俺達は足早に清浄の泉を後にしたのだった。




 上り坂を上りきって、再び砂漠の地へと到達する。

 相変わらず砂漠は暑いな……


 俺は前と同じ要領でコクリとキュビカを背中に乗せ、住処まで一気に飛んで行くことに。


 飛ぶと歩くよりも段違いに速いらしい。

 およそ十分も経たないうちにキュビカのエリアへと到着し、そして薬草地帯へと降り立つことができたのだ。


 薬草地帯に降り立ってから俺は幻術魔法のバリアを解除する。



「うわっ、ビックリした!? エンラさん、いつからそこにいたんだ!?」

「ああ、ターガか。悪いな、驚かせちまって。ついさっき着いた所だ」

「結構早かったんだな。そういえばキュビカの姉御からニオイがしない。どうやら無事に目的地にたどり着けたみたいだな!」

「ふふっ、ニオイがしない……本当にニオイはしないのじゃな、ターガや?」

「あっ、はい……ニオイはしないです、けど……」

「やったのじゃ! 本当にわらわから嫌なニオイは消え去ったのじゃ!」



 そう言うとはしゃぎまわるキュビカ。

 おいおい、前から俺がニオイはとれてるってキュビカに伝えているはずなんだが。

 何かこういう反応されると俺の言葉が信用されてないみたいだよな……

 まあ、別にいいんだけど。


 そんなキュビカを眺めていると、俺に声をかけてくる者が。



「お父さん、帰ってきたんだね。おかえり!」

「ああ、ただいま、カトカ。何か随分と嬉しそうな表情をしているな。何かあったのか?」

「それがね……育てている植物がお父さんの言っていた位にまで成長したんだ!」

「おっ、ついにその時が来たか!」



 カトカの言葉が正しければ、それは収穫時期が来たということ。

 例えばタマネギの場合はタマネギの葉が勝手に倒れて、葉に少し緑色が残っている状態の事を指している。

 そういう品種ごとの収穫時期についてカトカに教えておいたのだ。


 それにしても随分と収穫時期が早いもんだ。

 確か植えてから30日も経っていないような気がするしさ。

 普通はそんなに早く収穫にまでは至らないだろうし、これも”自然の恵み”の影響なのかもしれないな。



「俺もその様子を見に行ってもいいか?」

「うん、もちろんだよ! こっちだよ!」



 嬉しそうなカトカの後をついていく俺。

 そして少し歩くと、みんなが頑張って育てている植物の畑に到着した。



「おお、確かにそろそろ収穫しても良さそうだな! よく頑張ったな、カトカ!」

「お父さん、シュウカクって何ー?」

「ああ、それはな。植物を俺達がありがたく頂くという事だ。この植物は俺達の食料になってくれるんだぞ?」



 へぇーとうなづくカトカ。

 正直みんなにはこれらがどういう植物なのかもあまり説明してなかったし、分からないのも無理ないよな。



「よし。それじゃあ、みんなで野菜を収穫して、この野菜を使った料理をみんなで食べようじゃないか!」

「料理食べられるのー!? やったー!」

「おっ、料理じゃと! フフフ、今度は何を作るのじゃ、エンラ?」

「キュビカさん、いつの間に畑に来ていたんだ? えっと、そうだな……」



 収穫できるのはタマネギ、ニンニク、キャベツの三種類の野菜だ。

 これらを全て使う料理ってあまり思いつかないな……

 そういう時はやはり何にでも応用が利くあの料理として作ってみるか。



「今日はパスタを作ろうと思う」

「ぱすた……? 何じゃそれは?」

「まあ今まで作った事がなかったからな。見ればこういうものだと分かるさ。とりあえずみんなで野菜を収穫するぞー!」



 こうして俺達はみんなで頑張って野菜を収穫した。

 そしてその野菜を使い、あとパスタを作る材料で足らないものを女神ショッピングで購入し、パスタ作りを開始した。

 ちなみに俺は料理が得意な訳ではないので、もちろん調理本を購入して、それを見ながら作ることに。


 料理に慣れた人なら適当にやっても美味い物ができるんだろうが、俺にそんな事はできないからな。

 ちなみに今回のパスタは醤油ベースのパスタである。

 いわゆる和風パスタという奴だな。

 結構和風パスタって美味いんだよな。

 よく和風パスタの店に行って食べた事もあったっけ。

 今となってはだいぶ昔の事のように感じるが。


 結局、料理本のおかげで特に難なくパスタを完成させる事ができた。

 こうしてできたパスタをみんなに取り分けて、そしていただきます、と。


 新鮮な野菜を使った料理はやはり美味しかった。

 俺以外のみんなもパスタを気に入ってくれたようで、おかわりを要求する者も結構いた。

 今回はみんなが頑張ってくれたから、みんなからお金はとらずに料理を振る舞っている。

 そういう事もあって、みんなもこの料理を純粋に楽しんでくれたんだろうな、きっと。



********

四十八日目:残金4408050B

収入:なし

支出:パスタ材料500B、料理本1000B

収支;ー1500B

********

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