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ドラゴンになってものんびり過ごしたい~動物達と気ままにスローライフ~  作者: かいものトカゲ
三章 ビジネスショッピング
72/357

72.キュビカは金貨100枚を貯めたようです

 キュビカや他の仲間達と朝食をとってから家の中でくつろぐ俺。

 うん。

 やっぱり自宅って落ち着くものだよな。

 自宅でゴロゴロ寝っ転がっている事が一番の癒しかもしれない。

 まだ疲れが残っているし、今日はゆっくりとくつろごうか―――



「エンラ、起きておるか?」

「ん? なんだ、キュビカさんか。何かあったのか?」

「今日は確かお主が店をやる日ではなかったかの? みんなお主の店の前で待っているみたいじゃぞ?」



 そうだった。

 すっかり忘れてたな、店の事。

 昨日は店を休んだ日だったから今日は店を開ける日なんだよな。

 急いで支度しないと!



「ありがとな、キュビカさん。ちょっと急いで店まで行ってくる!」

「頑張るんじゃぞー」



 俺はダラけた体を起こし、軽く準備運動をしてから急いで店まで向かう事にした。



「あっ、エンラさんだ!」



 俺が店の近くまでたどり着くと、そういう声が聞こえてくる。

 声の主はカリスのようだ。

 店の前にできている行列の先頭で並んでいる彼は俺を見かけるなり手を振ってきた。



「今回はカリスが一番乗りか。随分と待たせてしまってすまないな」

「いや、そんな事ないですよ。それよりエンラさん、エリアボスに勝ったらしいですよね。みんなその話題で持ちきりですよ!」

「えっ、なんでカリスがその事を知っているんだ?」

「オレの仲間の何人かが勝負の一部始終を見ていたんです。すごい大迫力で、みんな圧倒されていたって言ってますね。オレも見てみたかったなぁ」



 リスの仲間の中に勝負を見ている者がいたのか。

 まあ、あれだけの騒ぎになっていれば、リスの中にも戦いを目撃した者がいてもおかしくないかもしれないな。



 カリスと会話しつつ、店の準備を始める俺。

 といっても机についたホコリを払ったりする程度の事だからほとんど時間はかからないんだけど。

 そして、ちょっとしたら俺は今日も店の営業を始めたのだった。


 カリス以外の動物達からも戦いはどうだったのかと聞かれたので、どうやら俺が水刃と戦ったという噂は相当広まったらしい。

 これも水刃の奴が大規模な奇襲をしかけたせいだろうな。

 そのせいでこのエリアの多くの動物達が戦いに出たり、戦いを見守ったりしたわけだろうしさ。

 全くとんでもない事をしてくれたものだ。


 戦いについて聞かれまくった以外に特に変わった事はなく、そのまま今日は何事もなく店を閉める事ができた。



「ふー、今日も何とか終える事が出来たな。みんなお疲れさん」

「うむ、今日はなかなか稼げたのじゃ」

「もうすっかりこういうお仕事にも慣れてきたわね」



 キュビカもコクリも鷹達もみんな働き終わってやりきったという感じになっているな。

 ちなみに最近はコクリも動物の依頼を受けるようになっている。

 というのも、依頼の翻訳やボードの運搬は全部ターガがやるようになって、コクリの仕事がなくなったからだ。

 別にコクリにボードの運搬を引き続きやってもらっても良いのだが、依頼が失くした物を見つけるなどコクリ向きの内容が多かったので、依頼をこなしてもらう事にしている。


 コクリの依頼達成スピードもなかなかのもので、キュビカさんに負けず劣らずといった所か。

 コクリは気付いてなさそうだが、キュビカがコクリをライバル視しているような仕草を見せていたりする。

 競争相手がいると力をより発揮できるとも聞くし、良い事なのかもしれないな。



 仕事が終わり、みんなが住処の方へと戻っていく中、キュビカだけはその場に立ち止まってうずくまっている。

 何をしているんだろうと思って近付いてみると、どうやらキュビカは財布の中身を確認しているようだった。



「うむ……97、98、99、100! やった! やったのじゃ!」



 そう言うとキュビカは嬉しそうにはしゃぎ回り始める。

 突然どうしたんだ、キュビカの奴?



「キュビカさん、なにかあったのか?」

「エンラ、わらわ、ついに金貨を100枚貯め終わったぞ! 例のアレの事、忘れておらぬだろうな!?」



 例のアレ?

 何の事だっけ?

 金貨100枚と関係していることと言えば―――ああ、アレのことか!



「まさかキュビカさん、スペシャルパフェが欲しいのか?」

「その通りじゃ! さあ、早くすぺしゃるぱふぇというものを寄越すのじゃ!」

「いや、焦るなキュビカさん。とりあえずは住処に戻ってからにしよう、な?」



 スペシャルパフェはきっと巨大な物だ。

 いくら大食いのキュビカでも食べ終わるまでには時間がかかるだろうし、落ち着いて食べられる所に移動した方がいいだろう。


 ということで、早くパフェを食べたがるキュビカを何とかなだめながら俺は住処に戻る事にした。



「さあ、エンラ。家の前まで来たぞ。早くパフェを寄越すのじゃ!」

「分かってるよ。それじゃ代金をいただいてもいいか?」



 じゃらりと財布からお金をばら撒けるキュビカ。

 そしてその中にある金貨を俺は数え始めた。

 ……97、98、99、100!

 うん、確かに金貨100枚をキュビカは貯めたようだ。


 キュビカ、本当によくお金を貯めたもんだな。

 さすがは朝から晩まで働き詰めなだけある。

 その上食事量も結構抑え目だったもんな。

 そりゃお金がどんどん貯まる訳だ。



「確かに金貨100枚を受け取った。それじゃ、スペシャルパフェを用意するぞ……」

「うむ。頼むぞ、エンラ!」



 キュビカは目を輝かせながら今か今かと待ちわびている。

 コクリや鷹達など他の仲間達は何事かと周りに集まってきた。

 さて、みんなが注目される中、現れるスペシャルパフェがついに姿を現す……!



@@@@@@@@


 以下の物を購入しました。

 残り所持金 1110326B


 スペシャルパフェ  100000B


@@@@@@@@



 するとキュビカの目の前に現れたのは―――キュビカの体と同じ位の大きさを誇る巨大なパフェだった!

 巨大な透明な容器には大量のクリーム、アイス、色とりどりのフルーツが入っているようだ。

 見た感じ赤いムースのような層、橙色の層、ピンク色の層、クッキーみたいなものが入った層など多層構造になっている。

 イチゴ、メロン、オレンジ、ラズベリーなどありとあらゆるフルーツも入っており、まさにパフェフルコースと言った所だろうか。

 さすがは10万のパフェだな。

 とても美味そうだ。


 パフェを見たキュビカは感動をしているようで、しばらくその場に立ち尽くしていた。

 あまりの大きさのパフェの出現に、周りの仲間達も驚きの表情を隠せない。

 だが、少しの間の後、キュビカは突然パフェへと手を出し、物凄い勢いで食べ始める!


 さすがはキュビカさん。

 あれだけあった巨大パフェが物凄い勢いで減っていく。

 ただ、やはり量があまりにも多いので、結局キュビカでさえ完食までには数十分かかった。



「満足できたか、キュビカさん?」

「大満足じゃ。まさかこんなにボリュームのあるものが存在するなんて思わなかったのじゃ。わらわでも危うく食べきれない所じゃったわ」



 やはりキュビカでも結構ギリギリだったのか。

 とはいえ、等身大のパフェを食べきってしまうキュビカの胃袋はやはり恐ろしいとは思うけど。



「エンラが前に生きていた世界ではこのようなパフェが存在するのじゃろう? 一体どれだけ大食いな奴が住んでおるのじゃろうな? ちょっと興味が湧いてきたわい」



 いやいや、そんなパフェは元の世界に売ってませんから。

 もし存在するとしても巨大パフェ完食の世界記録挑戦とかで特別に作ったもの位だろう。

 普通のお店でも大きなパフェは売ってはいるが、さすがに何メートルもあるパフェは売ってないだろうさ。


 巨大パフェの容器は邪魔になるので売却し、そして俺達は住処へ戻ってくつろぐことにした。



********

四十五日目:残金1110326B

収入:なし

支出:朝食など50000B、スペシャルパフェ100000B

収支;ー150000B

********

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