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ゴルド様が予想外の罠を仕掛けました。
宝箱設置も無事に終わり、次は罠です。
これは非常に重要で、勇者の行動を足止めする役割を果たします。
今回の罠設計はゴルド様が引き受けるそうです。
「ゴルド! クルシエル様から罠が届いたぞ! これを設置したらどうだ?」
「いや、必要ないさ」
「何故だ? 何か良い罠でもあるのか?」
「ぁあ、そうさ。空腹である勇者たちが絶対に引っかかる罠ーー」
「見せてくれ!!」
「タララタッタラー! 干し草罠~」
出てきた罠は小鳥を捕まえるような仕掛けに、エサとして干し草を置いただけのものでした。
とても人間どもが引っかかるとは思えません。
「ピエール!! 人間を連れてこい!」
「かしこまりました」
連れてきた人間に罠をチラつかせましたが、やはり見向きもしません。
それを見てゴルド様は怒りました。
「貴様! 何故引っかからない!?」
「いや、だって干し草ですもん」
「ゴルド。クルシエル様の罠を使おう」
「そうだな」
罠設置も無事に終わりました。