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地下
同じ頃、街の反対側にある中央公園の広場。
カナメは、噴水の跡地に立ち止まっていた。かつて水が流れていた場所は、今は黒い鉄の蛇腹が複雑に絡み合い、地中深くへと潜り込む基部となっている。
彼女の足元では、街そのものの神経系とも言える光ファイバーが、火花を散らしながら断続的に明滅を繰り返している。カナメは自分の手を見つめた。白く、透き通った指先が、街の崩壊に呼応するように微かなノイズを発している。
彼女はためらうことなく、蛇腹の隙間に足をかけた。
地上での役割は終わった。彼女は背後の暗闇を振り返ることもなく、冷たい鉄の感触だけを頼りに、心臓へと繋がる闇の底へ滑り降りていった。




