今日もまた、あの夏の真ん中で死にたいと思った
世間から〝天才子役〟と持てはやされ東京で窮屈な生活を送っている詠は、小学五年生の夏休みを利用して祖父母の住む田舎へ来ていた。そこで自分を知らない少年、響と出会う。
それから毎年、「また来年」と指切りをして別れては、最初に出会った神社で待ち合わせた。二人で明るい未来を語った。何事にも終わりがあるなんて知らなかったから。
お互いがお互いに出会った自分を好きでいる為に、二人は最後のたった一日にありったけの夏を詰め込んだ。
もう一緒にいられないのなら、もう夏なんて来なくていい。
夏も、私も、消えてしまえ。
(ベリーズカフェに重複投稿しています)
それから毎年、「また来年」と指切りをして別れては、最初に出会った神社で待ち合わせた。二人で明るい未来を語った。何事にも終わりがあるなんて知らなかったから。
お互いがお互いに出会った自分を好きでいる為に、二人は最後のたった一日にありったけの夏を詰め込んだ。
もう一緒にいられないのなら、もう夏なんて来なくていい。
夏も、私も、消えてしまえ。
(ベリーズカフェに重複投稿しています)
序章
もう夏は来ないのに
2024/08/30 10:49
小学5年生、夏
カメラを向けられない暮らし
2024/08/30 11:00
この日から夏が始まった
2024/08/30 11:07
鬼ごっこ
2024/08/30 11:28
はじまりの夏が終わる
2024/08/30 11:40
閑話
とりとめのない話
2024/08/30 11:49
小学6年生、夏
なにもない田舎道を、ただ走った
2024/08/31 10:59
(改)
冷たくない海
2024/08/31 14:10
明るい未来
2024/08/31 14:53
最悪の夏祭り
2024/08/31 15:31
閑話
〝私〟は誰
2024/08/31 16:28
中学1年生、夏
らちを明ける
2024/09/01 08:42
ふたりの秘密
2024/09/01 09:22
一緒のふたり
2024/09/01 09:48
閑話
告白
2024/09/01 10:32
中学2年生、夏
ずっと一緒に
2024/09/02 12:36
去年とは少し違うなにか
2024/09/02 15:25
響のクラスメート
2024/09/02 15:50
大輪のひまわり
2024/09/02 16:30
閑話
なんのために
2024/09/02 17:08
中学3年生、夏
まっすぐな夢を見ていたい
2024/09/03 09:40
シロツメクサの花冠
2024/09/03 11:17
もう一歩
2024/09/03 12:02
閑話
大人なんてどうせ
2024/09/03 14:29
高校1年生、夏
ただ、そばにいたくて
2024/09/04 13:11
夏祭りのお裾分け
2024/09/04 13:30
閑話
役者として
2024/09/04 17:04
高校2年生、夏
来年まで、また逢えない
2024/09/05 10:07
灯る石灯篭
2024/09/05 11:24
閑話
あたたかい響きのはず
2024/09/05 12:10
高校3年生、夏
世界のぜんぶが夏ならいいのに
2024/09/06 06:47
(改)
線香花火
2024/09/06 12:19
閑話
待っていた
2024/09/07 11:53
ひと区切り
2024/09/07 12:20
追章
初恋にさようならを
2024/09/07 16:19
最後の夏
でも、もうすぐお別れ
2024/09/08 10:11
待っていたのに
2024/09/08 16:50
(改)
あの頃の夏を全部、取り戻そう
2024/09/09 13:07
それから満天の夏
2024/09/10 16:51
夏が消える前に
2024/09/11 17:07
随章
あの夏の真ん中で死にたかった
2024/09/11 18:18
あとがき
2024/09/11 18:27