エレンの新しい研究
毎週日曜日午後11時にショートショート1、2編投稿中。
Kindle Unlimitedでショートショート集を出版中(葉沢敬一で検索)
原稿を書いてた昼下がり、ふとスフィアに目をやると、中のエレンが裸だった。すっぽんぽん。褐色の肌に黒い茂みが。
「うわわ、どしたエレン!?」
「あ、見てた? ちょっと着替えをしてた。同じ格好飽きちゃった」
すぐさま、服が生成されてフィットする。って、それ所謂「童貞を殺すセーター」じゃないか?
「エレンさん、それエロいんですけど」つい、と視線を逸らす。
「ふふん、私の魅力に気づいた?」
今に限ったことではないわ。
「提携先の大学がファッションのお勧めをAIで生成するシステム作ったので、それを試してみているところ」
「裸になる必要あったの?」
「裸にならないとスタイルとかわからないでしょ?」
そうかな? まあ、エレンからすると全裸になる方が簡単だったかもしれないけど。ライトグレーのセーターと、軽い褐色の肌と、ショートの髪が似合う。
「このサービスの開始は三ヶ月後って言ってた。あ、お勧めファッションコーディネートね。今違うこと考えてなかった?」
「いやぁ、そ、そんなことはないよ。それ、SNSに流して良い?」
一次情報に接する機会はそうない。一番に流せるのなら、コンサルタントとして、仕事上都合が良い。
「大学側に訊いてみないと。プレスリリースの時期とかあるだろうし、競争者なら三ヶ月あればパチモン作る可能性あるわ」
ふむ、パチモンで評判落として、真打ち登場後にユーザーが集まらない可能性もあるか。
まあ、産学共同体ってスタートが鈍いところもあって、公表は遅らせた方がいいだろう。それにしてもエレンはかわいいなぁ。




