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第532話 戦う召喚陣! シルベの実力

 ロード隊とライズ隊のスカルソルジャー軍との激闘は続いていた。


 そして、スカルジャイアントが大暴れし、100人以上の死者を出した。


 スカルドラゴンの方はロードとアカが引き付けてくれているので、地上で戦う戦士たちにはかなり助けになった。


 まだまだ大暴れするスカルジャイアント、足踏みで地震を起こしロード隊とライズ隊の足場を揺らす。


「じ、地震!」「うわぁ!」「ゆ、揺れる!」


 その隙を狙いスカルソルジャー達は隊員たちを骨の剣で突き刺し絶命させていく。


「ぐあああああああ!!」「おあああああああ!!」「ぬあああああああああ!!」


 数々の断末魔が上がっていく。


 そしてスカルジャイアントも動き出す。何とか足元を抑えていたドーピングのナナスも体力の限界で蹴り飛ばされた。


「きゃあああああああああああ!!」


 はるか後方へ吹き飛ばされるナナスを、シルベが見ており、召喚の陣で自分の後ろに召喚する。


「お疲れさん! よく持ったね、後はあたしの出番かな……ゆっくりそこで休んでなよ」


 シルベが背中越しに言う。赤いポニーテールの髪が揺れる。


「休めないわよ。皆命がけで戦っているんだもの」


 看護婦の姿をしたナナスが言う。


「それじゃあ、その辺りのスカルソルジャーと戦っていてくれないかな~~」


「何を言ってるの! あの骨の巨人の化物がどれだけの仲間を殺して来たか分かってるの! 倒さなきゃダメ!」


「そうダメ……だから、あたしが戦う」


「――!?」


「召喚の秘宝玉は召喚者の数で転移させるものの容量が決まる。すなわち召喚者の数が減れば減るほどまた召喚者を異世界から繰り出せる」


「あなた……また異世界から戦士を呼ぶ気? 言っておくけど私の今の握力は3000まとめて骨を折れる私みたいな力を持った者じゃないとあの巨人は相手にならないと思うわ」


「な~~に、異世界からまた戦士たちを召喚するわけじゃないさ、あたしが戦うんだから……」


「――えっ?」


 最初どういう意味か分からなかったナナス。


「まぁ~~そこで見てなよ、私の戦い方を……」


 シルベは自分の足元に召喚の陣を描く。すると足元だけを地面に残して、その他の身体をスカルジャイアントの目線の前に現す。すなわち身体を空中に召喚したのだ。即座に目が合いスカルジャイアントが殴りかかろうとするが、召喚の陣がシルベの目の前に展開されて、スカルジャイアントの拳を素通りさせて、躱す。シルベの背後に拳の続きが召喚された。


 この時、

(閉じろ! 召喚陣)

 シルベが心の中で思う。


 すると、拳の通っていた召喚陣が閉じた。これにより召喚陣は閉じられてスカルジャイアントの腕が切断された。


「凄い」


 ナナスが口にした。


「カタカタカタカタ」


 スカルジャイアントは身を引いて、笑いながらスカルソルジャーの軍に切断された腕を突っ込んで再生させていく。


「そんなことしても無駄。あたしの召喚陣の力はこんなものじゃない。今お前は知る。死を覚悟した戦士たちを殺して、あたしの力を取り戻させたお前は身体中砕けて破壊される」


 紫色の曇天に秘宝玉のはめ込まれた杖をシルベが高々と掲げ宣言した。


「召喚陣――一式」


 スカルジャイアントの足元とスカルソルジャーの軍の中に召喚陣が展開される。それはまるで底なし沼のように直径20メートルほどの召喚陣の円。ズブズブとスカルジャイアントも下半身を絡めとられ身動きが出来ない。


「直上10キロメートル召喚陣展開!」


 遥か上空に展開された召喚陣からスカルソルジャー達が降ってくる。そしてズブズブと飲み込まれていったスカルジャイアントも落ちてくる。そしてそれら全てはスカルソルジャー軍の直上から降らして激突させていくという何とも抜け目のない攻撃方法だった。


 そして降って来たスカルソルジャーは落下の衝撃で骨をバラバラに折られ、スカルジャイアントもまた骨をバラバラに折られて原形が分からなくなるまで落下の衝撃で骨が散乱した。


 しかし、スカルジャイアントはスカルソルジャーを使って修復していくが、シルベはそれを見逃すわけがなかった。


 シルベの目にはスカルジャイアントの核が見えていた。そして目の前に召喚陣を描く。その中に杖の切っ先を突きつけるように入れる。


 スカルジャイアントの核に召喚陣が現れて、シルベの杖の切っ先がその核を突く。


 スカルジャイアントは束ねられて作られた骨の身体がバラバラに崩れていった。


「召喚展開――終了」


 全ての召喚陣を閉じたシルベは元の場所に戻っていた。


「た、倒したの?」


 ナナスが訊いてくる。


「ああ、見ての通り倒してきたさ」


 満足げな笑みをこぼすシルベであった。

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