第528話 戦士たちの最終決戦
ロード隊とライズ隊は合流していた。
スカルソルジャー達も合流し、骨の根城で敵を迎え撃たんとしていた。
そして30分の休憩も終わり、ロードたちは再び戦いの場へ赴くのだった。
「それじゃぁ~~行きますか? お二人さん」
シルベが秘宝玉をはめ込んだ杖を手に言う。
「ああ」
ロードが頷く。
「いつでも行ける」
ライズは聖法の日光に力で、剣に日光を溜めていた。
「それじゃあ皆さんに何か一言……」
シルベが召喚を陣を応用した通信手段を出した。召喚陣に声だけ転移させる小さなものである。
「皆、戦いのときが来た! オレは大魔王ボランデスカールを討ち果たす! 皆もオレに続いてくれ! これがオレたちの最終決戦だ!」
ロードはその場で休んでいた戦士たちに言う。
「ここから先、休憩はない! 敵は約100万体! 対してこっちは約1000人! 数では圧倒的に負けているがオレたち秘宝玉所有者が立ち向かう! さぁ、皆も立ち上がって最後まで戦おう!」
ライズが立ち上がる者たちに言う。
そして先頭を行くロードとライズに続いて戦士たちが走り出した。向かうは骨の根城。
「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」」
戦士たちは何もない丘を走り去る。
◆ ◆ ◆ ◆
骨の根城。
城のてっぺんにはスカルドラゴンが身を置いていた。そして遠方からする声を聞いていた。
◆ ◆ ◆ ◆
骨の根城・玉座の間。
スカルドラゴンの見た景色はボランデスカールも見て聞いていた。
「フン、愚かな……たかだか1000人程度で何しに来た? 例え秘宝玉者が複数人いたところで情勢は変わらないのが分からんとは……」
玉座から立ち上がり、骨の窓際から遠方からする戦士たちの声を聞いていた。
「肉を削ぎ骨にしていやれ! スカルソルジャー達!」
その命令の一言で骨の根城に控えていたスカルソルジャーの目が反撃体制に変わる。
「そしてお前たちも行け! スカルドラゴン! スカルジャイアント!」
ボランデスカールが命令する。
◆ ◆ ◆ ◆
何もない丘・骨の根城近く。
「「「おおおおおおおおおおおおおおお!!」」」
戦士たちがスカルソルジャーに戦いを挑んで行く。
「――ミチル!」「――ソーラーブレイド!」
ロードとライズがスカルソルジャーに対して先制攻撃した。
戦士たちは倒されたスカルソルジャーの隙間、そこから切り込んでいく。
ハズレは炎の剣を作りだし、目の前のスカルソルジャーに火薬玉を投げつけて、炎の剣から出る火の粉でドカーンと爆散させる。
スワンは残り少ないフラスコの中の水を両手に刃の形にして、スカルソルジャーの核に攻撃していく。
グラスは地面に五本の短剣を突き刺して、短剣の柄から出る糸のギミックを引っ張って地盤を持ち上げて振り回す。
ドノミはスカルソルジャーの群れに飛び込んで、あちこちにいるスカルソルジャーの核を鉄棒で突いて倒していく。
ブケンは衝撃流で一体のスカルソルジャーを破壊していく。その衝撃で後ろに控えていたスカルソルジャーも破壊とまでは行かなかったが、壊れて行き、少しづつ再生していった。
シルベも後方から身に危険が迫った者たちを自分の元に召喚して、スカルソルジャーの攻撃を躱していった。
メイビスは水晶玉を割り、その破片でスカルソルジャーを突き刺していく。
ギネは瞬きしてスカルソルジャーに発信機を付け、また瞬きし、仕掛けた発信機を爆散させる攻撃をする。
ザイスは鎌をぶん回し、飛ぶ斬撃を作り出してスカルソルジャー達に魂の両断をして攻撃していく。
そして戦士たちはスカルソルジャーの戦力を削いでいった。
その時、ロードは骨の根城を確認した。
(あそこに大魔王が……)
ロードの攻撃にいっそう鋭さが増す。
そして見えたのは骨の根城だけではない。二つの大きな影が見えた。
一方は空飛ぶ竜スカルドラゴン。もう一方は大地を揺るがすほどの足音を放つ巨人スカルジャイアント。
どこからどう見ても眷属使魔であるスカル系の魔物が数の暴力だけではなく、純粋な暴力を振り撒こうとしていた。




