第524話 複数の核を持つスカルグリフォン
ライズ、ブケン、ザイスは協力してスカルグリフォンを倒そうとしていた。
「――――――――!!」
声が出せないスカルグリフォンがタカのような口を開ける。
「我らの主よ。暗き地を照らす炎の塊を貸し与えたまえ! ――聖法、第67条――主の力――第1項――疑似太陽!」
聖法を唱えたライズが手に熱を持った球体を出現させた。そして、それを上空に放ち10センチ大の小さな太陽を作り出した。
「日光を集めるそれまで時間を稼いでくれ」
ライズが二人に頼み込む。
「稼いでくれ? 倒してくれの間違いだろう?」
鎌を担ぐザイスが言う。
「時間稼ぎなどせん。倒せるときに倒す!」
ブケンが衝撃流の構えを取る。
「まぁ、倒してくれて構わない、行ってくれ!」
ライズの声と共にザイスとブケンが走り出す。
迎え撃つのはスカルソルジャー達、ザイスは鎌で切り裂き、魂を両断して動かせなくする。一方ブケンは衝撃波で一撃、骨の身体に入れて核を壊す。どちらも一撃一撃がスカルソルジャーを即死させていく。
「――――――!!」
そしてついに動き出したスカルグリフォン。四足歩行のタカのような爪でザイスを切り裂こうとする。
しかし鎌の反撃がグリフォンの爪を斬りつける。
「魂の両断! おっしゃー終わっ――――!!」
その時、スカルグリフォンはもう一方の爪でザイスを斬りつけた。
「ぐあああっ!!」
「「――――!!!?」」
ブケンとライズは驚いていた。
この時、
(どういうことだ? ザイスの鎌の秘宝玉は斬りつけてものの魂を防御に関係なく両断し即死させる。それでなぜ動ける)
ブケンは疑問に思った。
「くっそーーこいつ魂を複数持っていやがる!」
ザイスが引っかかれた腹部を抑えながら立ち上がる。
「――ザイス!」
駆け寄ろうとするライズ。
「待て待て、傷の治療はこいつを倒してからにしてくれ」
この時、
(核が複数あると言うことは急所がどこか分からないということ……ならば全身に攻撃できる衝撃流なら)
ブケンは立ち向かおうとしていた。
「――――――!!」
スカルグリフォンは翼をはばたかせてブケンを吹き飛ばそうとしていた。しかしブケンは腰に力を入れてその場に踏みとどまる。
そして速攻の攻撃が来た。スカルグリフォンはまず手傷を負ったザイスに狙いを付けてタカのようなくちばしで突っ込んで行く。
「――――!?」
ザイスは鎌を構える隙すらなかったが、横からブケンが衝撃流で攻撃する。
勢いよくスカルグリフォンがスカルソルジャー達の中に突っ込んで行く。
この時、
(手ごたえはあった。胴体にあると思われる核は全て壊したはず……これでも立ち上がるなら手足や翼にも核があるかだ)
ブケンは考えていた。
そしてその予想は当たっていたのだろう。スカルグリフォンが壊れた身体を周りに落ちていた骨で修復し起き上がった。
「ザイス! 手足を狙ってくれ! オレは翼を狙ってみる!」
ブケンが指示する。
「何!? どういうことだ!?」
「同体全体の核なら今潰した。それでも動くということは手足にも核があるのだろう。オレが翼の核を潰すから残りの手足を頼む」
「分かった」
腹部から血を流しながらザイスが鎌を構える。
「――――――!!」
スカルグリフォンが速攻の突撃をしてくる。
「鎌斬り!」
ザイスが頭を下げて、鎌を振りきる。さっきとは違う手に魂を狩る一撃を食らわせる。
ブケンの方は飛んだ。そしてスカルグリフォンに乗り上がって、拳で正拳付きをする。
「衝撃流――正拳撃!」
空気を震わす一撃で、片翼にあると思われる核を潰した。これで翼が破壊されバランスを崩して落ちるスカルグリフォン。
ブケンは続けてザイスが来るまで、衝撃流で身体を破壊していった。
そしてザイスがやって来る。
「待たせたな! ――鎌斬り舞い!」
ザイスは鎌を一薙ぎして両足にあると思われる魂の核を攻撃した。
そして、スカルグリフォンは再生を止めた。
「倒したか?」
ブケンが念のため衝撃流の拳で、スカルグリフォンの身体をバラバラに破壊する。
「終わったか……さっさとこの傷を治してもら――――」
その時、ザイスは見た。顔だけで行動するスカルグリフォンを、
スカルグリフォンに背中を向ける油断しきったブケン。ザイスは声を掛けようとしたが攻撃の方が早そうだった。
しかしブケンは攻撃を避けた。それはスカルグリフォンの攻撃を避ける為ではない。正面から来る光の攻撃を避ける為だった。
「ソーラーブレイド!」
聖剣から放たれた日光の光が最後の核のあるスカルグリフォンの顔を消し炭にしていった。
「「――――!?」」
ザイスとブケンは命拾いした。
「ザイス、傷を見せてくれ直ぐに治す。それからブケン、僕がいなかったら死んでたぞ」
ライズがスカルグリフォンにとどめを刺した。
この光景を見ていたスカルワイバーンがカタカタカタと歯を鳴らし、20万のスカルソルジャーを撤退させる。そしてまたその場から去っていったスカルワイバーンだった。




