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第504話 隊長はキミたちだ

 ホーウッド・教会。


 ロードたち秘宝玉所有者たちはスカルソルジャーとの戦いを終了して、シルベの空間転移で戻って来ていた。


「お疲れ様です。皆さま大食堂の方で食事の用意が出来ておりますのでそちらへ参りましょう」


 帰って早々、シスター・クレアが催促した。


 そして彼女について行き、食堂へと向かう。



 ▼ ▼ ▼



 ミハニーツは疲れ一つ見せなかった。しかし他のメンバーは、


「いや~~暴れた暴れた~~オレ腹減っちまったよ~~」


 鎌をしまったザイスが言う。


「オデ、大食いだからたくさん欲しい」


 マーマルが要求する。


「ご安心ください。皆様の疲れが癒えるぐらいの食事の量は準備してあります」


 シスター・クレアが言う。


「ここは隔離されているんだろう? どうやってそこまでの食事が用意できる……?」


 日光の秘宝玉の持ち主ライズが訊く。


「先ほども申し上げた通り、大英雄様が結界を張られています。天井付近をご覧ください。日の光が全く動いていないでしょう? この結界で空を晴れにしたり、雨にしたり、夜空にするのです。そのおかげで作物に関しては育ちがいいんです。私たち難民も最初は苦労して育てた食物ですが、今は手慣れたもので食材が余るほどです」


「へ~~~~」


 メイビスが木で作られた砦を眺める。


「あっ、私は小食なので関係ないが……」


 ギネが言う。


「どうぞ、食事はお好きなように……それよりシルベさん? 目利きはどうでしたか?」


 シスター・クレアが何気に重要そうに訊く。


「食事の席で話そうよ~~」


 シルベが適当に答える。


「目利き?」


 ロードが訊く。


「はい、先ほど皆さまに戦っていただいたのには理由がありま――」


「シスターさん」


 シルベがにらみつける。


「わかりました。食事の席で話しましょう。皆さんには頑張ってもらいましたし、まずはおもてなしから……」


 シスター・クレアはスタスタと歩いていく。


「っというか、あなたの召喚で移動した方が早くない?」


 ミハニーツが提案してきた。


「そうだ! それもそうだ! 空間転移! ここに居るメンバーを大食堂の間へ」


 そういうと砦の道からロードたちの姿は消えた。



 ◆ ◆ ◆ ◆



 ホーウッド・大食堂。


 食事はいくつかあった。パンにシチューにスープにサラダにパスタ、皆それぞれのペースで食事をしていた。


「では、私は食べ終わりましたので、まだの人は食べながら聞いてください」


 シスター・クレアが切り出す。


「まずはさっきの目利きの話から行こうじゃないか」


 シルベが口を挟む。


「その前に説明です。先ほど皆さまにスカルソルジャーと戦っていただいたのは、どれほどの強さかとか、どれほどの運とか、どれほどのカリスマ性を秘めているとか見てもらいました」


「それがしたちは試されていたのか?」


 アマジャー言う。


「そういうことです」


「それで私の見立てで隊長を決めていたのさ」


 シルベが種明かしをする。


「たいちょう?」


 ロードが訊く。


「そう、これからボランデスカールと戦い抜いてくれる指導者、つまりリーダーを決めていたんだ。皆に守られながらね。それで私の見立てで三人の隊長を決めた」


 シルベがプチトマトを口にした。行儀が悪いがフォークで隊長を指名する。


 この時、

(私じゃありませんように私じゃありませんように私じゃありませんように)

 とメイビスは願っていた。


「ライズさん、ミハニーツさん、総隊長がアマジャーさん」


 シルベが指名した。


「それがしが総隊長?」


 驚くアマジャー。


「キミの100体の戦士への指導は的確だった。大戦の前にその的確な指導が皆の役に立つだろう……」


 シルベはスプーンでスープを掬って口に含んだ。


「私は辞退する」


 手を上げたのはミハニーツだった。


「何故だい?」


「あんなガイコツの兵士相手に私が本気の一つも出していないから、それに私の本気は大勢いると足手まといになって使えない。それどころか私の技に巻き込まれる。だから隊長になってもあまり意味はない」


 ミハニーツが紅茶を口に運ぶ。


「そう、ならロードキミが隊長になってくれ」


(この人、本当に真面目に決めてるのか? なんか適当に決めてないか?)


 ロードは疑っていたが、シルベはあらかじめ補欠は決めていたようだった。


「どうして彼なの?」


 メイビスが訊いていた。


「それぞれの部隊に一応副隊長を決めていたのさ。まぁミハニーツちゃんが本気を出せないなら副隊長として決めていた彼が次の隊長になるわけで……」


「どうして、副隊長なんて決めるの?」


「もしもの時、隊長が死んじゃったら誰がその体をまとめるんだい? 誰がリーダーを引き継いで戦場に立つんだい?」


「それが副隊長?」


「そういうこと……で、アマジャーのとこの副隊長がマーマル。ライズのとこの副隊長がブケン。ロードのとこの副隊長は私ということで……」


 シルベがそう提案してきた。


「おや、あなたも戦いに参加されるのですか?」


 シスタークレアが言う。


「誰かさんがまだ実力を隠してるからね~~その監視役をしないと」


 シルベがチラリとメイビスを見ると、ギクリと彼女は肩を動かした。


「ふぅ~~~~食べた食べた。本当にただでいいのか?」


 ブケンが訊く。


「ええ、あなた方にはこの異世界を救う救世主になって欲しいですから、これくらいの協力はさせてください」


 シスター・クレアが祈りをささげる。


「じゃあ、後で三部隊の配属メンバーとの顔合わせだから、戦いは明日からになるから、覚悟しておいよ~~」


 食事を終わらせたシルベが空間転移でその場から去った。


(おい、オレの部隊の副隊長がどこに行くんだ?)


 ロードも食事を終わらせて、大食堂から立ち去った。

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