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第451話 ハズレVS異星人のグレイ

 1回戦Aブロックの全ての試合が終わり、今絶賛Bブロックの試合が行われていた。


「アサルトライフル!」


 ロードの見たこともない武器を、何もないところから出したトニーという選手。


「出ました! これがなりきりマスクの能力です!」


 実況者モスが言う。


「今回トニー選手が被っているマスクは目出し帽ですね。これは強盗とかがよく使うものですが、決闘となると銃の類を出しますから非常に厄介――――」


 などと解説者キートが言っていると、


「なんと、ミハニーツ選手。少し目を離している内にトニー選手のマスクを引っぺがした!」


「これでは、トニー選手何も出来ませんね」


 ほどなくしてトニー選手は能力が使えなくなったことでギブアップした。


(速い……動きが見えなかった)


 ロードが心の内で今の試合を思った。


「そろそろハズレさんの試合ですが、しっかりと時間は守れるんでしょうか?」


 ドノミが訊いてくる。


「ハズレのことだから心配ないと思う」


 ロードが答える。


「ふぁ~~、少し眠る。ドノミさん俺たちの戦いになったら起こしてくれ」


 ブケンがドノミに頼み込む。


「あっはい」


 ドノミが応じる。そしてブケンは眠りの世界へと入って行く。


「余裕そうだな……」


 ロードが呟く。


 そして、次々と試合が消化されていく。勝った者は歓喜し、負けたものは涙を流しいていた。


 そして、電光掲示板に見知った名前を見つけた。


「次はハズレの試合か」


 ロードが言う。


「相手はグレイという選手ですね。どういった方でしょうか」


「見てればわかるさ」


 そして、東の門からハズレが出てきて、西の門からグレイという選手が出てくる。


 グレイという選手は三角形を逆にした顔とやせ細い体をしていた。


「礼!」


 ハズレとグレイがお辞儀する。


「さぁ、Bブロック、今大会初出場のハズレ選手対異世界異星人のグレイ選手の試合です」


「グレイ選手の宇宙種族の仲間達の名前も皆グレイらしいですよ」


「始め!」


 審判が赤旗を上から下に振り下ろす。試合の開始だった。


 瞬間ハズレは純銀の剣シラユリヒメに発火性のオイルを塗り、空気摩擦で燃える剣に変えていった。


 対してグレイ選手の方は両腕を水平に上げ、両手合わせて8本の指を伸ばした。


「――――!!」


 この不意打ちともいえる攻撃にハズレは全身に刺突を食らった。


「グレイ一点!」


 審判が叫ぶ。


「早速グレイ選手が一点を取りました!」


「予期しない攻撃だったんでしょうね」


 実況者と解説者が話す。


 この時、

(驚いた……指が伸びて来るなんて想像もしなかった。プロテクトオイルが無ければ刺し貫かれていた)

 ハズレは思った。


 そしてハズレは剣を振る。グレイの指は広がった、それはハズレの剣技を避ける為、更に避けた後相手を縛り上げるための動作だった。


「この指躱せるか?」


 グレイが訊くが、


「ならこの攻撃躱せるか?」


 ハズレは炎の剣をグレイに向かって投げた。


「うっ!」


 グレイの額にシラユリヒメが当たる。


「ハズレ一点!」


 審判が叫ぶ。


 さらにハズレは行動する。頭を振るグレイの隙を見逃さず、すぐさま炎の剣を掴み取り、首をはねる勢いで振る。


「うわっ!」


「ハズレ二点!」


 追加の攻撃が審判を叫ばせる。


「お前バカ、指の包囲に捕らえられた」


 グレイの指が一瞬で元の長さに戻ったが、ハズレをがんじがらめに捕らえようまた伸びる。


「そう上手くいくかな」


 刹那、グレイとハズレの間に爆炎が起きた。


「出ました! ハズレ選手の火薬玉、ここまでの爆発力とは驚きです!」


「うまい事、指の包囲網を吹き飛ばしましたし、これでハズレ選手の点数は――」


「ハズレ三点!」


 審判が叫ぶ。


 爆炎の中から抜け出すハズレ。対してグレイは爆炎の中から抜け出さなかった。


 この時、

(爆風で吹き飛ばされなかったのか?)

 不思議に思うハズレだった。


「ハズレさんも見ごたえのある戦い方しますね」


 ドノミが呟く。


「オレも爆発の方は初めて見た」


 ロードが言う。


 爆炎が徐々に晴れていく。そしてグレイの影を見たハズレは走り出す。


 しかし、予期せぬ攻撃が来た。足元の地面から指の刺突がやって来た。


「おおっと、グレイ選手も反撃だーー!」


「これはハズレ選手、勝負を焦りましたね。勢いに乗って勝とうとしましたね」


「グレイ二点!」


 審判が叫ぶ。


 ハズレの身体は放り出された。それは避けようのない空中だった。


「もう一点!」


 グレイは今度こそハズレを伸びる指でがんじがらめにしようとする。


「さぁ、勝負を急いでいるのはどちらかな?」


 ハズレはもう一本のオイル瓶を取り出して、刺突して来るグレイの指で割らせた。


 グレイに発火性のオイルが掛かり、ハズレが空中でシラユリヒメを薙ぐ。


 すると、グレイの指から本体まで炎が燃え盛る。


「うわあああああああああ!!」


 プロテクトオイルのおかげで熱さはないが、いきなりの炎に驚いて悲鳴を上げていた。


「ハズレ四点!」


 ハズレはグレイの指を掴んだ。そして指はグレイの元の長さに戻っていく。


「うまい……グレイ選手の指の戻りを逆手に取っての移動ですね」


 解説者が言う。


 ハズレは接近できたグレイに対して剣を振り、吹き飛ばしていった。


「ハズレ五点! 勝者ハズレ!」


 審判が旗を掲げる。


「やりましたハズレ選手、第2回戦進出です」


「かなり頭の切れがいいですね。グレイ選手の指の特性を瞬時に理解し、戦いに利用したいい戦術でした」


 実況、解説、観客たちから歓声を受け取るハズレだった。


「やられた」


 炎が消えたグレイが言う。


「指の引き戻しは考えないと逆手に足られるぞ」


 ハズレが言う。


「ありがとう」


「礼!」


 審判が向かい合う選手に言う。ハズレとグレイは礼をしてその場から立ち去る。


「凄い試合でしたね」


 ドノミが言う。


「ハズレは頭が冴えているからな。どんな人が相手でも戦いの中で突破口を見いだせるんだな」


 ロードが感想を漏らす。


 そして、白熱したBブロックの戦いも終わった。

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