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第336話 しらべ隊との希望のダンジョン探索

 ロードとしらべ隊は木で出きた町を通り過ぎ、魔物と盗賊の声を背に走っていた。


 扉の奥に入ると回廊の様な空間で左右に宝箱がずらりと安置されていた。


「先生! 宝箱が!」


 ヂカラが大発見する。


「しらべたーい」


 宝箱を前にソワソワするモト。


「いかん! これも罠だ! ほれ見てみろ」


 ガシラ先生は宝箱の前に落ちていた靴を発見した。


「靴?」


 ロードが呟く。


「おそらく、家と同じ、開けば中に引きずり込まれ命を落とす」


 ロードたちは宝箱を見送り次の階層へ階段を使って降りる。



 ▼ ▼ ▼



 タタタッと走っていくと今度は明るい回廊に出た。


 左右に木が生えた回廊だったが、ただの木ではない木の実のように宝石が生っているのだ。


「今度は木に宝石が!」


 ヂカラが大発見する。


「先生しらべては?」


 モトはそわそわしている。


「いかんいかん。見よ、あの盗賊の死体を、近づいたら仕掛けが発動し、芝生の下から針に串刺しにされてしまうぞ」


 ガシラ先生の言う通り、宝石を取ろうとした盗賊たちは乗ってきたオオカミごと、刺し傷がいくつもあった。



 ▼ ▼ ▼



 次の階層へ階段を使って降りてきたロードたち。


「――――!?」


 次の回廊には霧のようなものが立ち込めていた。


「今度は霧が……」


 ヂカラが口元を抑える。


「薬草の匂いの様です」


 モトが発言する。


 その時、回廊の左右に金銀財宝が並べられていた。ゴカッと輝いている。


「おおこれほどの財宝が……ここがゴール」


 ヂカラが大発見する。


「歴史の遺産をしらべたーい」


 そわそわするモト。


「ヂカラ、モト、近づいてはならん! これはムサボリ葉の匂いの効果、人間の欲に反応して見せる幻だ!」


 ガシラ先生の言うが、二人は発言前に宝の近くに踏み込んでいた。


「うわあああ、動けない」


 ヂカラは足元の沼にはまって動けなくなった。


「足が沈んで行く」


 モトも底なし沼にはまった。


「おう」「うわ」


 二人はロードの両手によって首根っこから引きずり出された。


 二人のいたところを見るロード。


「葉っぱの下は底なしか……」


 底なし沼の正体を見たロード。


「希望のダンジョンはアマノが強欲王から命を懸けて手に入れた物。それを託せる人物かどうか、見極める必要は当然ある。もし欲深い者の手に渡り、この世界の希望を我欲に使えば、この世界に希望どころか……本当に滅ぶやもしれんのだからな。だからこのダンジョンは多くの罠で採点しておる。一度として欲に取りつかれず世界の皆の為に希望……一つだけを求めるものだけを欲するダンジョン」


 ガシラ先生がこのダンジョンの真相を説明する。



 ▼ ▼ ▼



 ロードたちはアマノの暮らしてたとされる部屋に行ったり、強引に壁を突き破ったところを通り、走っていく。


「どうやら誰かが生活していた痕跡があります」


 ヂカラが大発見をする。


「こんなところで誰が……」


 ロードが疑問に思う。


「おそらくアマノか、溝からは出られまい、ここで息を引き取ったのだろう」


 ガシラ先生を先頭に走っていく。


「さっきから門や壁が無理やり突破されているような」


 モトが疑問を口にする。


「先へ進んでいる盗賊団やもしれん」


「いや、これは魔王だ」


 ロードは断言した。



 ▼ ▼ ▼



 ロードたちは道を進み、今度は分かれ道に差し掛かった。


「今度は分かれ道ですが明るい方と暗い方があります」


 ヂカラが言う。


「どっちが罠? 両方ともしらべたいのに――」


 モトが言う。


「うむ~~希望を求める者を試すならやはり……」


 ガシラは考えるが、


「暗い方だ」


 ロードが即答した。


「本当ですか? 調べますか?」


 ヂカラが訊く。


「確かに明るい方は心理的に行きたくなって、罠のような気もしますが……」


 モトが推測する。


「何故だロードくん……私は希望を求める者なら明るい方だと思うが」


 ガシラ先生とは意見が食い違った。


「アマノがただ宝を求めていたのならそうなんだろう。だけど、アマノが手にしたのはきっと暗い中でも希望を信じたかったからだ。宝はその結果だろう。暗い世界を明るくする。オレがアマノさんだったらそういう道を行く」


 ロードは確信していた。


「ええ~~~~でも暗すぎてしらべられない」


 モトが言う。


「前が見えないのはむしろ暗すぎて怖いって」


 ヂカラが言う。


「よし、しらべ隊、ロードくんの後に続くぞ!」


 ガシラ先生が言う。


「「ええっ!!」」


 ロードを先頭に一行は暗い道へと走っていく。



 ▼ ▼ ▼



「何も起きませんように……」


 暗い中、ヂカラが言う。


「しらべられなーい」


 暗くて何も見えないモトが言う。


「ロードくん出口はあったか?」


 ガシラ先生が訊いてくる。


「まだだ、何もない」


 そう言った矢先――


「明かりだ」


 前方に明かりを見つけるロード。


「本当だ!!」


 ヂカラが叫ぶ。


 進み出そうとするしらべ隊。だが、


「待て何か立ってる」


 ロードが止める。


「えっ!?」


 ヂカラが驚く。


「何かって、もしかして罠!?」


 モトが恐れる。


 50メートル先に確かに誰かが立っている。


「誰かそこにいるかーー!! おーーい!!」


 ロードが叫んでみる。


「返事ない」


 モトが言う。


「死んでる?」


 ヂカラが言う。


「ゆっくり行くぞ」


 ロードを先頭に進むしらべ隊。


 そして辿り着いた何かが立っていた場所まで、それは――


「ただの像だったのか……」


 かなり威厳のある人物の木彫りの像だった。


「似ておる。強欲王ゴスベージャスの壁画の絵に……」


 ガシラ先生が言う。


「これも一つの試練」


 ヂカラが言う。


「でもこれ以上……道が――」


 モトが言う時、それは起きた。


 ロードたちの立っていた葉っぱの地が突然穴を開いた。


 ロードたちは下に落ちていく。


「葉っぱがーーーーーー!!」


 ヂカラが叫ぶ。


「罠ーーーーーー!!」


 モトが叫ぶ。


「落ち着くのだ。落ちても下に葉っぱがあれば、どうということはない」


 ガシラ先生は落ち着いていた。


 そして数十秒、ロードたちは落ちていく。



 ▼ ▼ ▼



 落ちた先には葉っぱのクッションがあった。


 ボサンと落ちてくるしらべ隊。


「どうやら、ロードくんの道で正解だったようだ」


「――――!!!?」


 ロードは葉っぱの上に着地すると辺りを見る。さっきとは打って変わって篝火のある広場に着いた。


 そこには信じたくない光景が広がっていた。


 先にやって来たようなドリドリム団が全滅していた。


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