表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
258/942

第258話 初めてのダンジョン攻略

 ゴソという男のしびれお香に引っ掛かったロードたち。

 身ぐるみを剥がすところを、復活したベアラベによってパニックになり、逃げだそうとするゴソ。

 そんな中、ロードは襲われそうになるゴソを助ける行動に出るのであった。

 スワンが指を振り、ベアラベの周りに水を動かせて撹乱する。


「グオオオオオオオオオオ!!」


 その隙にゴソはしびれて倒れているロードたちの元へやって来た。


「オイ! アイツはなんでオレだけを狙ってきやがる!」


「いいからその場で死んだふりをしてくれ……それで魔物は大人しくなるはずだ」


 ロードが早口に言う。


「グオウ!!」


 撹乱する水を振りきったベアラベ。


「…………?」


 動くものが無くなったので大人しくなった。


「動くな」


 ロードが床に伏せて死んだふりをするゴソという男に対して言う。


「おい、いつまでこうしてるんだよ」


「俺たちが動けるようになるまでさ……」


 ハズレが冷静に言う。


「ハァ!!」


「助けてほしいならしびれを取る薬をくれないか? あなたが動けるのはそのおかげなんだろ?」


 凛々しい顔つきのロードが言う。


 ゴソは観念したのか懐を探り三枚の葉っぱを取り出す。


「わかったよ――ホラ! しびれ取りのカチキ草だ」


 葉っぱをハズレ、スワン、ロードに渡す。ハズレは苦そうに噛み締め、スワンも口をすぼめた。このことから味は相当苦いことがうかがえる。しかしロードに関しては平気そうだった。


 ――ゴクン、3人は葉っぱを飲み込み、しびれを取った。そして立ち上がる。


「力がみなぎるいい苦みだ」


 ロードが立ち上がりながら言い、ハズレ、スワンも立ち上がる。


「グオオオオオオオ!!」


 動くものを見つけたことでベアラベは攻撃対象を見つけた。


「水霊の槍!」


 精霊の術で魔物の腹部に水の槍の攻撃を与えるスワン。


「それ!」


 火薬玉を投げ込んで燃える剣を振り、火の粉を火薬玉に当て顔面に爆発を食らわせるハズレ。


「最初の一撃!」


 ロードは青き剣を右手にベアラベの腹部に突っ込んだ。そした10メートルの剣を出しベアラベを切り裂いた。


「グオオオオオオオオ!!」


 ベアラベは魔物特有の霧散化に陥って消えて行った。


「す、すげーー」


 ゴソは起き上がって呟いた。


 ロード、ハズレ、スワンの3人はハイタッチをして勝利した。



 ◆ ◆ ◆ ◆



 ダンジョン最奥。

 ゴゴゴと音を鳴らせてロードとハズレが重そうな扉を開いていく。


「見ろ服だ」


 そこには男性用の服装が2着、女性用の服が1着。台に安置されていた。


「これが宝? ただの服じゃないか……」


「けど……結構よくできてる」


「誰の物だろう」


 3人は何の変哲もない感想を口にした。


「オイオイ、ダンジョンで宝を見つけてその反応は何だよ……フツーにいいもんだぞ。ここはきっと服を作ってたヤツが作ったダンジョンなんだ。そいつのたぶん一番の傑作なんだろう」


 ゴソが突っ込んだ。


「何で作った服をわざわざこんなところに保管しているのさ」


「よし出よう」


 ロードが踵を返す。


「オイオイせっかくの品を持って行かねーのか」


「人の物じゃないか……」


「バーカ、もうとっくにこの服の持ち主は死んでるよ!」


「「「!!」」」


「ダンジョンってのは何10年何100年も前の故人の宝物庫、金庫なんだ。むしろ取って行かなかったら、誰か別の奴が取っていくだけだ」


「そうなんだ」


 スワンが呟く。


「あなたはいらないのか?」


 ロードが訊いてみる。


「ああ……形はどうあれ、命拾いしたからな。命の恩人に譲らない程、人間捨てちゃいないってことだ」


 今までのことを詫びるかのように喋るゴソ。


「それなら、せっかくだし貰って行こう」


「どうせ取られるだろうしな……いいかロード」


「まぁ……そう言うことなら構わないんじゃないか?」


「はぁ~~まったく世間知らずにもほどがあるぜ」


「ゴソと言ったか?」


「ああ」


「生きるために死体から物をあさっているんだな?」


「そうだよ。言っとくがやめねーぞ。生きる為なんだからなぁ」


 ロードはその言葉を受けて少し考え、


「……………………まぁ、生きる為なら仕方ない。目をつむろう。だが……」


「?」


「生きている者からは何も奪わないでくれ」


「ちっ、それが命を奪われそうになった奴のセリフかよ。甘すぎるぜ。オレが悪かったもう生きている奴からは何も取らねーよ。命の恩人に誓って取らねーよ」


 ゴソはその場で膝を落とし、自分の悪行を認め、泣き出していた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ